◎南スーダンは2011年にスーダンから独立して以来、一度も選挙を行ったことがない。
南スーダンのキール大統領(Brian Inganga/AP通信)

南スーダンキール(Salva Kiir)大統領は3日、今年12月に予定されている総選挙に先立ち、ライバル議員たちに「権力にしがみつかないで」と警告した。

南スーダンは2011年にスーダンから独立して以来、一度も選挙を行ったことがない。

キール氏は国会演説で、「選挙のさらなる延期は指導者を選ぶという国民の権利を奪うことになる」と述べ、法整備を急ぐよう求めた。

同国は2023年2月までに総選挙を行う予定だったが、同年8月に日程を変更。今年12月に延期した。

国会議長の報道官は記者会見で、「選挙に必要な法律の施行など、関係議員と連携して準備を進めていきたい」と語った。

独立から2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール(Riek Machar)副大統領の組織に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は数十万人と推定されている。

マシャール氏は先月、選挙に向けた取り組みが遅れているとして、キール氏にさらなる期間延長を提案した。

南スーダンは現在、内戦下にあるスーダンの政府が石油輸送を一時中断すると宣言したことで、ガソリン不足に端を発する経済危機に直面している。

スーダン内戦は紅海に面した都市ポートスーダン近郊の石油ターミナルやその他企業の出荷に影響を及ぼしている。

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