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コロンビア南東部で武装勢力間抗争、52人死亡、麻薬密売ルートめぐる争い

衝突が起きたのは南東部の密林地帯で、旧コロンビア革命軍(FARC)の流れをくむ左翼ゲリラ同士が交戦した。
コロンビアの左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の戦闘員(Getty Images)

コロンビア南東部で武装勢力同士の大規模な衝突が発生し、少なくとも52人が死亡した。現地メディアが28日に報じた。それによると、戦闘は麻薬密売ルートとコカイン生産地域の支配権を巡って起きたもので、長年続く同国の内戦構造が改めて浮き彫りになった。

衝突が起きたのは南東部の密林地帯で、旧コロンビア革命軍(FARC)の流れをくむ左翼ゲリラ同士が交戦した。ロイター通信によると、死亡した52人の大半はゲリラ戦闘員で、双方とも重火器を使用したとみられる。戦闘は数日にわたって続き、一部地域では住民が避難を余儀なくされた。

問題の地域はコカ栽培やコカイン精製施設が集中する戦略的拠点として知られている。武装カルテルやゲリラにとって麻薬取引は主要な資金源であり、支配地域の拡大は組織の存続に直結する。そのため、2016年に政府とFARCが和平合意を結んだ後も、合意に参加しなかった勢力や離脱組織が各地で勢力争いを続けている。

コロンビアは近年、左派のペトロ政権の下で「全面和平」政策を掲げ、複数のゲリラとの停戦交渉を進めてきた。しかし、地方では依然として武装勢力による支配が強く、違法採掘や麻薬取引を背景に暴力が拡大している。今回の衝突は和平政策の限界を示す事例として国内外で注目を集めている。

特に南東部や北東部の国境地帯では国家の統治が十分に及ばず、武装勢力が独自の税徴収や治安維持を行うケースもある。これにより住民は国軍、左翼ゲリラ、麻薬カルテルの間で板挟みとなり、誘拐や徴兵、強制移住などの被害を受け続けている。

国連や人権団体はコロンビアの治安悪化に強い懸念を示している。2025年以降、武装勢力間の戦闘による避難民が急増し、一部地域では数万人が故郷を追われた。今回の衝突でも周辺住民が安全確保のため集団避難を始めているという。

5月31日に実施される大統領選挙では治安対策が争点の一つになっている。野党候補はペトロ政権の和平路線を「失敗」と批判し、軍事作戦の強化を訴えている。一方、与党候補は軍事力だけでは問題は解決しないとして、対話継続の必要性を強調している。今回の流血事件はコロンビア社会がなお武装対立と麻薬経済の深い影響下にある現実を示した。

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