グアテマラ大統領、米国との「合同軍事作戦」報道を否定
問題となった報道では、トランプ政権が中南米地域で進める対麻薬戦略の一環として、グアテマラ国内で米軍と治安部隊による合同作戦が計画されていると伝えられた。
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中米グアテマラのアレバロ(Bernardo Arévalo)大統領は28日、米国と共同で麻薬密売組織に対する軍事攻撃を実施するとの報道を否定した。米紙ニューヨーク・タイムズはグアテマラ政府が米軍との合同作戦に合意したと報じていたが、アレバロ氏は記者会見で「そのような合意は存在しない」と強調した。
問題となった報道では、トランプ政権が中南米地域で進める対麻薬戦略の一環として、グアテマラ国内で米軍と治安部隊による合同作戦が計画されていると伝えられた。報道によると、作戦は早ければ来月にも開始される可能性があり、ヘグセス(Pete Hegseth)米国防長官とアレバロ氏が電話会談を通じて協議を進めていたという。
これに対し、アレバロ氏は「既存の協力枠組みの中で支援を要請しているだけだ」と説明。米国による訓練支援や装備提供、海上での麻薬取締活動への協力を指し、新たな軍事協定ではないと述べた。また、外国軍兵士がグアテマラ国内で活動するには議会承認が必要であり、政府としてそのような計画は持っていないと明言した。
大統領府は声明も発表し、「外国軍による国内作戦を認める合意は存在しない」と改めて強調した。一方で、麻薬組織対策に関する米国との連携そのものは継続する方針を示している。政府が公表した文書では、対麻薬作戦における技術支援や専門家派遣などについて米側と協議していることが明らかになった。
背景には、トランプ政権が進める対中南米政策の変化がある。米政府は麻薬カルテルを「国家安全保障上の脅威」と位置付け、軍事的手段を含む強硬策を拡大している。米軍はカリブ海や東太平洋で麻薬密輸船への攻撃を繰り返し、中南米諸国で主権侵害への懸念が高まっている。
特にメキシコや中米諸国では米国との協力を維持しつつ、自国領内での外国軍活動をどこまで認めるかが政治問題化している。今回のグアテマラを巡る報道も麻薬戦争をめぐる米国と中南米諸国の微妙な力関係を浮き彫りにした形だ。
