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セネガル憲法裁「大統領の権限を縮小する憲法改正案は違憲」国民投票中止

改正案を推進したのはソンコ氏が率いる与党で、野党や一部の与党議員からは「権力闘争の一環であり、議会による権限拡大を狙った政治的改革だ」との批判が出ていた。
セネガルのファイ大統領(ロイター通信)

アフリカ西部・セネガルの憲法裁判所は10日、国民議会が先月末に可決した憲法改正案について、違憲と判断し、改正手続きを無効とする決定を下した。改正案は大統領権限の縮小や議会権限の拡大などを柱とする内容で、政府与党が主導していたが、司法の判断によって実施は見送られることになった。今回の決定はファイ(Bassirou Diomaye Faye)大統領とかつての盟友であるソンコ(Ousmane Sonko)前首相との対立が深まる中で下され、政権運営に大きな影響を及ぼす可能性がある。

問題となった改正案には、現職大統領が政党の党首を兼任することを禁じる規定が盛り込まれていた。ファイ氏は自ら新たな政党を結成する意向を表明しており、この条項は大統領の政治活動を制約する内容と受け止められていた。

改正案を推進したのはソンコ氏が率いる与党で、野党や一部の与党議員からは「権力闘争の一環であり、議会による権限拡大を狙った政治的改革だ」との批判が出ていた。

憲法裁はファイ氏からの要請を受けて法案審議の手続きが憲法に適合しているかを審査した。その結果、国民議会が採択した改正案は憲法上の手続きに反していると判断し、違憲と結論付けた。これにより、国民投票を含む今後の改正手続きは停止されることが決まった。

ソンコ氏は判決後、自身のSNSで「司法の判断を尊重する」と表明し、「民主主義において各機関がそれぞれの役割を果たせば、危機は回避できる」と述べた。一方、今回の決定は2024年の大統領選で共闘し政権交代を実現したファイ氏とソンコ氏の政治的亀裂を改めて浮き彫りにした。ファイ氏は今年5月にソンコ氏を首相職から解任し、その後は新首相の下で政権運営を進めている。

セネガルでは2024年に公表された政府債務の過少申告問題への対応が続いており、国際通貨基金(IMF)との新たな支援協議や財政再建が重要課題となっている。こうした中で政権内部の対立が激化すれば、経済改革や対外的な信用回復にも影響を及ぼす可能性がある。憲法裁の今回の判断は憲法秩序を維持する司法の役割を示すとともに、セネガル政治の今後の方向性を左右する重要な節目となりそうだ。

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