米国、イランの協議要請受け入れ、トランプ氏が表明
事態はカタールやサウジアラビアに関連する商業タンカー3隻がホルムズ海峡付近で攻撃を受けたことを契機に急速に悪化した。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は10日、イランが米国に対して協議の継続を要請し、米側もこれに応じたと明らかにした。一方で、これまで続いてきた停戦(覚書)については「終わった」と述べ、中東情勢は外交努力が続く一方で軍事的緊張が高まる局面に入ったとの認識を示した。今回の発言はホルムズ海峡周辺で商船への攻撃が相次ぎ、米軍とイラン軍による報復攻撃が激化した直後に行われた。
事態はカタールやサウジアラビアに関連する商業タンカー3隻がホルムズ海峡付近で攻撃を受けたことを契機に急速に悪化した。米国はイラン軍が関与したと判断し、軍事施設への空爆を実施した。これに対し、イランは湾岸地域にある米軍関連施設へのミサイル攻撃で応戦し、双方の軍事行動が再び激化した。こうした状況を受け、トランプ氏は停戦は事実上破綻したとの認識を示した一方、外交交渉そのものは継続する意向を表明した。
ホルムズ海峡では安全確保への懸念からタンカーの航行が減少し、世界のエネルギー市場にも影響が及んでいる。同海峡は世界の海上原油輸送の要衝であり、航行の停滞は国際的な原油供給に直結する。原油価格は一時上昇した後に落ち着きを取り戻したものの、依然として前週比では高い水準を維持し、市場では中東情勢の先行きを警戒する見方が続いている。米国は海峡の自由航行を維持する姿勢を崩しておらず、イランによる実効支配の試みに反対している。
外交面では、カタールが仲介役としてイラン側との協議を進め、軍事的緊張の緩和とホルムズ海峡の安全確保を目指している。しかし、双方の不信感は強く、停戦再開の見通しは立っていない。また、イランでは戦争初期の空爆で死亡した前最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師の葬儀が営まれた一方、後継者と目されるモジタバ・ハメネイ(Mojtaba Khamenei)師は公の場に姿を見せておらず、指導体制の先行きにも不透明感が漂っている。
トランプ政権は軍事的圧力を維持しながら外交交渉を継続する姿勢を示しているが、戦闘再燃による原油価格の上昇は米国内の燃料価格にも影響を与え、中間選挙を控えた政権運営上の課題となっている。国際社会は対話継続の動きを評価する一方で、偶発的な衝突が全面的な軍事衝突へ発展する可能性も否定できないとして、中東情勢の推移を注視している。
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