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モロッコ米兵2人行方不明、1人の遺体見つかる、捜索継続

事故は5月2日、モロッコ南西部タンタン近郊の訓練地域付近で発生した。
2024年5月31日/モロッコで行われた軍事演習(AP通信)

米軍は10日、アフリカ北部・モロッコで行われていた多国間軍事演習中に行方不明となっていた米兵1人の遺体を発見したと発表した。もう1人の兵士の捜索は続いており、米アフリカ軍(AFRICOM)やモロッコ当局などが対応に当たっている。

遺体で発見されたのは、米陸軍のケンドリック・ラモント・キー・ジュニア(Kendrick Lamont Key Jr.、27歳)中尉。AFRICOMによると、中尉は第10陸軍防空ミサイル防衛司令部、第5大隊第4防空砲兵連隊チャーリー中隊に所属していた。事故は5月2日、モロッコ南西部タンタン近郊の訓練地域付近で発生した。中尉を含む2人の米兵は、訓練終了後のハイキング中に崖から転落し、そのまま沖へ流された可能性があるという。

現地では、米軍とモロッコ軍を中心に600人以上が動員され、海岸線や海上など広範囲にわたる捜索が実施されている。捜索には軍用ヘリコプターや艦艇、無人機、潜水チーム、警察犬部隊なども投入された。モロッコ海軍は沿岸部を巡回する映像を公開し、険しい岩場や荒れた海況の中で捜索が続いている様子を明らかにした。

当局によると、最初に1人が海へ転落し、それを助けようとしたもう1人も高波にさらわれた。同行していた別の兵士が救助を試みたが、2人を救出することはできず、自力で岸へ戻ったという。事故当時、兵士らは軍事訓練には従事しておらず、自由時間中だった。

兵士らが参加していた「アフリカン・ライオン2026」はAFRICOM主導で毎年実施されるアフリカ最大規模の合同軍事演習で、今年はモロッコ、チュニジア、ガーナ、セネガルの4カ国で開催された。30カ国以上から7000人超が参加し、テロ対策や危機対応能力の強化、各国軍の連携向上を目的としている。演習は2004年に始まり、米国とアフリカ諸国との安全保障協力の象徴的な取り組みとなっている。

一方で、演習期間中の事故は過去にも起きている。2012年にはモロッコ南部で米海兵隊のヘリコプターが墜落し、米兵2人が死亡した。今回の事故を受け、米軍は部隊管理や安全対策の徹底を求められる可能性がある。

米軍は声明で、「行方不明となった兵士とその家族が最優先事項だ」と強調し、残る1人の発見に向けて捜索を継続する方針を示した。

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