ロシアとウクライナ、互いに停戦違反を非難、死者も
停戦はロシアの対ナチス・ドイツ戦勝記念日に合わせて5月9~11日まで実施される予定だったが、各地で砲撃や無人機攻撃が続いている。
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ロシアとウクライナは10日、米国が仲介した3日間の停戦を巡り、互いに違反があったと非難した。停戦はロシアの対ナチス・ドイツ戦勝記念日に合わせて5月9~11日まで実施される予定だったが、各地で砲撃や無人機攻撃が続いている。
ロシア国防省はウクライナ軍が1000件以上の停戦違反を行ったと主張した。それによると、ウクライナ軍は前線のロシア軍陣地に対して砲撃やドローン攻撃を実施し、ロシア国内や占領地域の民間施設も攻撃対象になったという。ロシアが支配するウクライナ南部ヘルソン州では、ウクライナ軍の砲撃で2人が負傷したという。
これに対し、ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領はロシア側こそ停戦を順守していないと反論した。ゼレンスキー氏はSNSへの投稿で、「ロシアは停戦を守ろうとすらしていない」と述べ、前線地域では依然として戦闘状態が続いていると強調した。一方で、大規模なミサイル攻撃や長距離攻撃は減少しているとし、ウクライナ側もロシアによる大規模攻撃がなかったことを受け、長距離報復攻撃を控えていると説明した。それでも、「ロシアが全面戦争に戻るなら、ウクライナの対応も直ちに強力なものになる」と警告している。
ウクライナ各地では停戦期間中も被害が続いた。南部ザポリージャ州のウクライナ当局は10日、ロシア軍による砲撃とドローン攻撃で少なくとも1人が死亡し、3人が負傷したと発表した。このほか東部ドニプロやハルキウ州、南部ヘルソン州などでも攻撃が報告され、子どもを含む複数の負傷者が出ている。ウクライナ軍参謀本部は停戦期間中に200件近い戦闘が発生したとしている。
今回の停戦はトランプ(Donald Trump)米大統領の働きかけによって実現した。トランプ氏は9日、自身のSNSで、ロシアとウクライナが3日間の停戦と捕虜交換に合意したと発表し、「戦争終結の始まりになることを望む」と述べていた。停戦期間中には双方が1000人規模の捕虜交換を行う計画も示されている。
ただ、和平交渉そのものは依然として難航している。ロシアはウクライナ東部ドンバス地域からのウクライナ軍撤退や、北大西洋条約機構(NATO)によるウクライナ加盟拒否などを和平条件として求めている。一方、ウクライナ側は領土割譲を拒否しており、双方の立場の隔たりは大きい。ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領は「戦争が終わりに近づいている」と述べつつも、ロシアの戦争目的が達成されるまで戦いを続ける考えを崩していない。
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