◎昨年の大統領選で敗れたオディンガ氏は来週から週2回(月曜と木曜)デモを行うと宣言している。
2023年3月20日/ケニア、首都ナイロビ、ルト政権に抗議するデモ(Patrick Ngugi/AP通信)

ケニア警察は21日、野党党首のオディンガ(Rila Odinga)議員が主催した20日の抗議デモで1人が死亡、警察官31人が負傷、デモ参加者200人以上が逮捕されたと発表した。

昨年の大統領選で敗れたオディンガ氏は来週から週2回(月曜と木曜)デモを行うと宣言している。

ナイロビの警察当局によると、20日の抗議デモに参加した数百人が機動隊と衝突したという。

地元メディアは情報筋の話を引用し、「西部では警察がゴム弾と催涙ガスを使い果たしたという理由で実弾を使用し、大学生を射殺した」と報じている。

連邦警察の報道官は記者会見で、「機動隊はオディンガ氏が拠点を置く西部の都市キスムやナイロビの抗議デモで238人を逮捕した」と語った。

20日の抗議デモは一部地域で暴動に発展した。

暴徒は店舗や車に火を放ち、機動隊に石を投げつけ、機動隊は催涙ガスや放水砲で応戦した。

オディンガ氏は自分の車が警察に銃撃されたと主張している。同氏の報道官は粉々になったフロントガラスの写真をオンラインで公開した。

地元の人権団体も機動隊が武力行使、脅迫、恣意的逮捕に踏み切ったと非難している。

一部の地元メディアはデモ参加者4人が死亡、少なくとも50人が負傷したと報じた。

ナイロビを含む複数の都市では18日からデモが続いていた。

警察は野党がデモに必要な占用許可を適切に申請しなかったと批判。しかし、野党はこの主張を却下し、憲法は平和的なデモの権利を保障していると反発している。

大統領府の報道官は21日、「前日の暴動の損失は20億ケニアシリング(約20億円)にのぼる」と述べ、野党を批判した。

オディンガ氏はインフレが解消され、ルト(William Ruto)大統領が必要な政策を導入するまでデモを続けると誓っている。

2022年5月16日/ケニア、首都ナイロビ、大統領候補のオディンガ議員(右)と副大統領候補のカルア議員(Getty Images/AFP通信)
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