◎運転手は川を通った方が早いと乗客に説明し、増水した川に突撃した。
2024年4月8日/ケニア、北部タナリバー郡、増水した川に入ったバスと乗客らを乗せたボート(Getty Images)

ケニア北部タナリバー郡の増水した川にバスが飛び込み、乗客51人が救助された。警察当局が8日、明らかにした。

それによると、事故は市中心部を流れる河川内で発生。乗客51人が救助され、ケガ人はいなかったという。

救助活動に当たった消防の担当者はAP通信の取材に対し、「ここ数日の大雨で川は増水していたが、水の勢いはそこまで強くなく、4~5時間ほどで51人を救助することができた」と語った。

地元テレビ局は救助された男性の話しとして、「運転手は川を通った方が早いと乗客に説明し、増水した川に突撃した」と伝えている。

それによると、運転手は乗客を残してどこかに逃走したという。警察が行方を追っている。

消防によると、バスが水没する前に脱出した乗客もいたという。

気象台はこの事故が発生する数時間前、タナリバー郡の広い範囲で洪水のリスクが高まっているとして、一部地域の住民に警戒を呼び掛けていた。

国交省も気象台の発表に合わせて声明を出し、一部の道路を封鎖していた。

タナリバー郡の郊外にあるダムが大雨により決壊したと伝えられているが、詳細は不明だ。報道によると、河川沿いの地域で浸水被害が確認されたものの、死傷者が出たという情報はない。

被害の全容は明らかになっておらず、自治体が調査している。

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