◎武装勢力コンゴ開発協同組合(CODECO)の戦闘員は北東部イトゥリ州の外れにある避難民キャンプを9日遅くに襲撃した。
2015年3月8日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州の集落(Getty Images/AFP通信)

コンゴ民主共和国政府は10日、武装集団が北東部の避難民キャンプを襲撃し、子供を含む少なくとも14人を殺害したと明らかにした。

陸軍の報道官はAFP通信の取材に対し、「武装勢力コンゴ開発協同組合(CODECO)の戦闘員は北東部イトゥリ州の外れにある避難民キャンプを9日遅くに襲撃した」と語った。

報道官によると、このキャンプには東部地域の戦闘で避難を余儀なくされた数百人が身を寄せていたという。

コンゴで活動している市民社会グループも事件を確認したと声明を発表し、CODECOを非難した。

CODECOは東部地域に拠点を置く宗教団体で、最も危険な武装集団のひとつと考えられており、複数の大量虐殺で告発されている。

イスラム国(ISIS)関連組織を含む東部地域で活動する武装集団はこの地域の鉱物資源を争っており、不安定な状態が何年も続いている。一連の暴力で土地を追われた市民は数万人にのぼり、数百万人が避難を余儀なくされた。

市民社会グループによると、9日の攻撃で死亡したのはほとんど子供で、死傷数は増える可能性が高いという。

グループの代表はAFP通信の取材に対し、「一部の犠牲者はナタで切り刻まれていた」と語った。「CODECOは子供を切り刻んだのです...」

CODECOはイトゥリ州で活動を活発化させているとみられる。

当局は9日、同州の鉱山近くにある村が襲撃を受け少なくとも52人が死亡、100人の行方が分からないと報告していた。この事件と9日遅くの事件は別ものと思われる。

CODECOは先月にも教会で18人、2月には避難民キャンプで60人を殺害するなど、非武装の市民に容赦なく攻撃を仕掛けている。

武装集団の暴力に直面しているイトゥリ州と北キブ州の自治体は「テロリストに圧倒されている」と批判を浴びている。

連邦政府は昨年5月から自治体の治安部隊を一元管理しているが、民間人に対する攻撃が止む兆候は今のところみられない。

市民社会グループによると、2021年5月~2022年4月の間に北東部地域で殺害された民間人は2500人にのぼるという。

チセケディ(Felix Tshisekedi)大統領は地方当局の要請を受け、武装集団の取り締まり方法を見直した。

しかし、人権NGOアムネスティ・インターナショナルは10日に公表したレポートの中で、チセケディ大統領の戦略は治安を改善させるどころか、むしろ悪化させ、治安部隊の暴力を引き起こしていると非難した。「軍と警察当局は、議会議員や人権活動家を含む、政府に批判的とみなされる人物も取り締まっています...」

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