コンゴ・エボラ流行、確定症例1502人、死者473人
今回公表された数字は、前日までに確認された症例を集計したもので、感染者数、死者数ともに増加傾向が続いている。
のテドロス事務局長(右)と関係者(AP通信).jpg)
コンゴ民主共和国政府は3日、東部地域で発生している「エボラ出血熱」の流行について、確定症例数が1502人に達したと発表した。死者は473人となり、流行の収束は依然として見通せない状況である。感染は東部のイトゥリ州、北キブ州、南キブ州を中心に広がっており、医療機関や国際機関が対応に当たっている。
今回公表された数字は、前日までに確認された症例を集計したもので、感染者数、死者数ともに増加傾向が続いている。政府・保健当局は感染者の隔離や接触者の追跡調査を進めているものの、流行地域では武装勢力の活動や治安の悪化により、医療従事者が十分な活動を行えない地域も少なくない。そのため、感染の実態は公表された数字を上回る可能性が高いとの見方も出ている。
現在流行しているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれるエボラウイルスで、この型に対しては有効性が確認された承認済みのワクチンや治療法がない。このため、世界保健機関(WHO)は試験段階にある抗体医薬や抗ウイルス薬を用いた臨床試験を開始し、治療法の確立を急いでいる。現地では検査体制や治療施設の拡充も進められているが、感染拡大の速度に対応できていないのが実情である。
また、感染の早期発見に向けた迅速診断検査の開発も進められている。現在は検体を検査施設へ搬送して分析する必要があり、結果判明までに時間を要することから、患者の隔離や治療開始の遅れが感染拡大の一因となっている。WHOを含む国際機関・団体は、現場で短時間に判定できる迅速検査キットの実用化に向け、複数のメーカーによる実地試験を準備している。
WHOは5月、この流行について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言し、各国に監視体制の強化や患者への対応準備を呼びかけた。感染は隣国ウガンダでも確認され、人の往来を通じた越境感染への警戒も続く。WHOは感染が別の周辺国に拡大した場合、アフリカ地域全体で数十億ドル規模の経済損失が生じる可能性があると警告しており、国際社会による継続的な支援と協力が求められている。
