◎コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。
内戦下のスーダンでコレラが蔓延し、過去数週間で354人が感染し、少なくとも22人が死亡した。軍政の報道官が18日、明らかにした。
コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。コレラ菌に汚染された水を飲んだり食品を食べたりすることで感染する。
軍政の報道官は声明で、「ここ数週間で少なくとも354人がコレラに感染し、22人の死亡が確認された」と述べた。
世界保健機関（WHO）も18日、スーダンでコレラが蔓延していると警告。7月28日の時点で今年の死者が確認できているだけで78人に達したと明らかにした。
それによると、1月1日～7月28日までの感染者は2400人超。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊（RSF）」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の5割強にあたる約2500万人が食料不足に喘ぎ、1万4000人以上が死亡、3万人以上が負傷したと推定されている。
被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
ここ数週間の大雨も悲惨な状況に拍車をかけている。
地元当局によると、18州のうち少なくとも12州で洪水が発生し、数十人が死亡。約11万8000人が避難を余儀なくされている。
スーダンでは過去にもコレラが蔓延している。2017年にはわずか2ヶ月足らずで少なくとも700人が死亡、約2万2000人が感染した。
