韓国、北朝鮮兵捕虜の移送公表めぐりウクライナに謝罪要求、「秘密合意を破った」と反発
問題となっている2人は、ロシア軍とともにウクライナとの戦闘に参加していた北朝鮮兵で、ウクライナ軍が2025年1月にクルスク州で拘束したとされる。
とウクライナのゼレンスキー大統領(AP通信).jpg)
韓国大統領府は27日、ウクライナがロシア西部クルスク州で拘束した北朝鮮兵2人を韓国へ移送した事実を公表したことについて、ウクライナ側に説明と謝罪を求めた。韓国側は両国間で移送を非公開とする合意があったにもかかわらず、ウクライナが事前協議なしに公表し、秘密保持合意の存在まで否定したと主張している。
問題となっている2人は、ロシア軍とともにウクライナとの戦闘に参加していた北朝鮮兵で、ウクライナ軍が2025年1月にクルスク州で拘束したとされる。北朝鮮が2024年にロシアへの軍事支援を開始して以降、ウクライナ側が北朝鮮兵の捕虜を確認した最初の事例となった。
韓国側によると、両国は捕虜の移送について複数の外交ルートで協議していた。ウクライナ側からは、移送を公表すれば、北朝鮮兵をウクライナ人捕虜との交換に利用する機会を失ったとの国内批判を招く可能性があるとして、秘密にするよう要請があり、韓国も捕虜本人や北朝鮮に残る家族の安全、外交・安全保障上の事情を考慮して非公開に同意したという。
しかし、ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は先週の国連総会で、2人を韓国へ移送したと公表した。韓国のイ・ジェミョン(Lee Jae-myung)大統領はその後、X(旧ツイッター)への投稿で、両国が非公開で合意していたと説明し、公表について遺憾の意を表明した。
これに対し、ウクライナ側では秘密保持合意の存在を否定する発言も出ている。韓国大統領府はこうした否定について「虚偽の発表」だとし、両国政府間の信頼を大きく損なったと指摘している。
2人の韓国移送は、捕虜本人が北朝鮮への帰国を望まず、韓国行きを希望したことを背景とする人道的な措置だったと韓国側は説明している。韓国政府はこれまで、本人と北朝鮮に残る家族の安全を理由に、移送の事実そのものを明らかにしていなかった。
今回の問題は、北朝鮮兵のロシア派兵をめぐる国際的な対応に加え、韓国とウクライナの外交関係にも影響する可能性がある。韓国大統領府は必要に応じて追加措置を検討するとしており、ウクライナ側からの説明が今後の焦点となる。
