◎昨年11月に行われた連邦議会選で単独過半数を獲得した党はおらず、連立交渉の末、ダハル氏率いる連立政権が発足した。
2023年2月25日/ネパール、首都カトマンズの国会(Bikram Rai/AP通信)

ネパールの最大政党「ネバール会議派」の議員が25日、来月予定されている大統領選に立候補した。

ポウデル(Ram Chandra Poudel)氏はダハル(Pushpa Kamal Dahal)首相の支持を得ているものの、連立政権には一切関与していない。

連立政権を率いる「ネパール共産党毛沢東主義派」はこの立候補で危機に直面した。

地元メディアによると、同党と連立を組む統一共産党はダハル氏を厳しく非難し、連立からの離脱を表明したという。

毛沢東主義派の一部議員もダハル氏が野党議員を支持したことに怒りを表明。撤回を求めている。

統一共産党は連立解消に向けた準備を進めているものとみられる。そうなれば、ダハル氏は過半数を失い、国会運営は困難となる。

ポウデル氏は国会で記者団の取材に応じ、「大統領に選出されたら、人民と全ての政党のために努力する」と語った。

昨年11月に行われた連邦議会選で単独過半数を獲得した党はおらず、連立交渉の末、ダハル氏率いる連立政権が発足した。

ネパールにおける政権交代は2006年の内戦終結以来3度目。

毛沢東主義派は2008年の選挙でほとんどの議席を獲得。ダハル氏は首相に選出されたものの、大統領との意見の相違から、1年後に辞任した。

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