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マレーシア、ミャンマー人約1500人を送還、国連が深刻な懸念表明

今回送還されたのは1476人で、内訳は男性1370人、女性79人、少年20人、少女7人。
2026年9月29日/マレーシア、ミャンマー国民を乗せた船(AP通信)

マレーシアから送還されたミャンマー人約1500人が4日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに到着した。マレーシア政府が進める送還計画の第1段階で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や人権団体が、内戦が続くミャンマーへの帰還は安全ではないとして深刻な懸念を表明している。

今回送還されたのは1476人で、内訳は男性1370人、女性79人、少年20人、少女7人。AP通信によると、人々は4日、ヤンゴン南部の港に到着した。その中には不法滞在などの入管法違反で有罪となった人が含まれる。

送還者は9月29日、ミャンマー海軍の艦艇2隻と病院船1隻でマレーシアを出発した。マレーシア政府は今回の帰還を「自主的なもの」と説明しているが、送還者が入管施設に収容されていたことから、本当に自由な意思に基づく選択だったのか疑問視されている。UNHCRは収容施設へのアクセスを認められておらず、個々の事情や国際的な保護が必要かどうかを確認できなかったとしている。

ミャンマーでは2021年2月の軍事クーデター以降、国軍と反軍政勢力の戦闘が各地で続いている。国連や人権団体は、帰還した人々が迫害を受けたり、軍への強制徴兵に巻き込まれたりする可能性があると警告している。国連の特別報告者は、迫害や拷問、その他重大な人権侵害を受ける危険がある場所への送還を禁じる「ノン・ルフールマン原則」に触れ、現在の状況ではその原則に反する可能性が高いとの見解を示した。

今回の送還は、マレーシアとミャンマーの合意に基づく計画の一部で、最終的には約5000人が段階的に帰国する予定だ。マレーシアの入管施設には8月15日時点で1万388人のミャンマー人が収容されていた。マレーシア政府は、不法移民問題への対応や国内の負担軽減を理由に送還を進めている。

一方、送還者にイスラム系少数派ロヒンギャが含まれているかどうかは明らかになっていない。ロヒンギャはミャンマーで迫害を受け、国籍も認められていないため、帰還すれば命の危険にさらされる可能性がある。ミャンマー政府は今回の対象者を「正真正銘のミャンマー市民」と説明している。

マレーシアにはUNHCRに登録された難民・庇護希望者が約21万5600人おり、そのうち約12万6000人がロヒンギャとされる。同国は難民条約の締約国ではなく、難民を法的には不法滞在者として扱っている。

今回の送還をめぐる問題は、マレーシアの移民政策だけでなく、内戦が続くミャンマーに人々を戻すことの安全性と国際的な保護責任を問う問題となっている。

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