◎ハシナ政権を追放した学生デモ隊は声明で、「ハシナ支持者が路上に立ち、集会を開くことを許さない」と表明した。
バングラデシュの首都ダッカで10日、インドに逃亡したハシナ(Sheikh Hasina)前首相の政党・アワミ連盟の本部に反対派が押し寄せ、同党の集会を妨害した。
ユヌス(Muhammad Yunus)首相を支持する学生や活動家たちはアワミ連盟の党員らが集会を開く予定だった場所の大部分を埋め尽くし、党本部も取り囲んだ。
ハシナ政権を追放した学生デモ隊は声明で、「ハシナ支持者が路上に立ち、集会を開くことを許さない」と表明した。
ハシナ氏は今年7月に激化した反政府デモを受け退任。8月5日にヘリコプターで国外に逃亡した。
その後任であるユヌス暫定政権は人道に対する罪を含め、ハシナ氏を100件以上の罪で告発。インドに身柄を引き渡すよう求めている。
このデモによる死者は750人超、負傷者は数千人と報告されている。
アワミ連盟の党本部に卵を投げつけた女性はAP通信の取材に対し、「奴らは街頭で集会を開き、政界にカムバックしようとしている」と語った。
党本部の警備は厳重であった。地元メディアによると、デモ隊は本部近くに集まったハシナ氏の支持者を地面に押し倒し、ユヌス氏を支持するスローガンを唱えるよう命じたという。
アワミ連盟は声明で、「多くのデモ参加者が暴力に関与した疑いで警察に拘束された」と述べた。
デモ隊はいかなる状況下でもアワミ連盟の集会を許さないと言明した。
警察は7月のデモで数十万人規模に膨れ上がった学生デモ隊の報復を恐れ、機能不全に陥っている。