◎ブラジルは欧米の先進国と同様、言論の自由に寛容である。
イーロン・マスク氏とX(旧ツイッター)のロゴ(Getty Images)

ソーシャルメディア・プラットフォームX(旧ツイッター)は17日、ブラジル最高裁判所長官が命令に従わなければ同事務所の責任者を逮捕すると警告したことを受け、同国の事務所を閉鎖すると発表した。

それによると、同社はブラジル事務所のスタッフを全員解雇したうえで、同国でのサービスは継続する予定だという。

最高裁長官は今年初め、極右の偽情報が拡散したり、誤報が相次いでいるとして、Xを公に批判していた。

TVグローボによると、最高裁長官の事務所はXの主張に関するコメントを拒否したという。

ブラジルは欧米の先進国と同様、言論の自由に寛容である。

最高裁長官は今年4月、中傷的なフェイクニュースの流布をめぐってXの所有者であるマスク(Elon Musk)氏の調査を命じた。最高裁はその後、妨害、扇動、犯罪組織の可能性をめぐって別の調査も開始した。

最高裁は偽情報が大好きなボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の調査、極右の偽情報を発信するSNSアカウント、昨年1月の連邦議会襲撃の捜査など、民主主義を弱体化させるとみなす人々を積極的に追及してきた。

X社は声明で、「ブラジル最高裁は法律や正当な手続きを尊重せず、ブラジルで働く弊社のスタッフを脅した」と書き込んだ。

マスク氏も18日朝にアカウントを更新。最高裁長官を「正義の恥さらし」と批判した。

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