米国務省、エクアドルの犯罪組織「ロス・チョネ・キラーズ」を外国テロ組織に指定
ロス・チョネ・キラーズはエクアドル西部を拠点とする犯罪組織で、麻薬密輸や恐喝、数多くの殺人に関与したとされる。
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米国務省は7月1日、エクアドルの犯罪組織「ロス・チョネ・キラーズ(Los Chone Killers)」を外国テロ組織(FTO)および特定指定国際テロリスト(SDGT)に指定したと発表した。トランプ政権が中南米の麻薬カルテルや犯罪集団への圧力を強める中、制裁対象を追加したもので、組織の資産凍結や資金提供の禁止などを通じて活動を封じ込める狙いがある。
ルビオ(Maro Rubio)国務長官は声明で、「チョネ・キラーズは民間人や警察官、政府関係者を標的とした数多くの襲撃や著名な公職者の暗殺に関与してきた」と指摘した。その上で、同組織は違法薬物取引を通じて資金を獲得し、地域の治安を著しく悪化させているとして、「違法薬物の流通を阻止し、暴力的な犯罪組織の資金源を断つ」と強調した。
ロス・チョネ・キラーズはエクアドル西部を拠点とする犯罪組織で、麻薬密輸や恐喝、数多くの殺人に関与したとされる。近年、エクアドルでは複数の犯罪組織が港湾を利用したコカイン密輸ルートを巡って抗争を繰り広げており、刑務所内外で大規模な暴力事件が相次いでいる。治安悪化を受け、ノボア(Daniel Noboa)大統領は犯罪組織との「戦争」を掲げ、軍を投入するなど強硬な治安対策を進めてきた。
今回の指定は、トランプ政権が犯罪組織をテロ組織に位置付ける政策の一環でもある。政権は発足以来、中南米の麻薬カルテルや国際犯罪組織への制裁を相次いで拡大し、ベネズエラやメキシコ周辺で麻薬密輸船への取り締まりを強化してきたほか、ブラジルの主要犯罪組織についてもテロ組織に指定した。こうした措置により、組織の金融取引や国際的な資金網を遮断し、米国の司法権を活用した摘発を容易にする狙いがある。
エクアドル外務省は米国の決定を歓迎する声明を発表し、ノボア政権が進める犯罪組織掃討への強力な支持を示すものだと評価した。米国とエクアドルは麻薬対策や治安分野で協力を深めており、今回の指定を通じて情報共有や資金追跡、犯罪組織の国際的な活動阻止に向けた連携が一段と強化される見通しだ。一方で、人権団体などからは、犯罪組織をテロ組織と位置付ける政策が軍事的対応の拡大につながる可能性を懸念する声も出ており、治安対策と人権保護の両立が課題となっている。
