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長距離バスが渓谷に転落、40人死亡、8人負傷 パキスタン

事故はアフガニスタンと国境を接するバルチスタン州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州の州境に近い山間部で発生した。
2026年7月3日/パキスタン、南西部バルチスタン州、バスが渓谷に転落した現場(AP通信)

パキスタン南西部バルチスタン州で3日未明、長距離バスが山間部の道路から約25メートル下の岩場へ転落し、少なくとも40人が死亡、8人が負傷した。当局によると、近年同国で発生したバス事故としては最悪級の惨事となった。

事故はアフガニスタンと国境を接するバルチスタン州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州の州境に近い山間部で発生した。バスは州都クエッタから北西部の主要都市へ向かって走行中、山岳地帯の幹線道路でコントロールを失い、道を外れ渓谷に転落した。

当局によると、このバスは途中で故障した別の車両の乗客も受け入れたため、定員を超過していた。救助隊は険しい地形のため現場への到着に時間を要し、警察や準軍事組織、地元住民が協力して救助活動を行った。死亡した乗客の多くは車外へ投げ出されるか、車体の下敷きとなり、負傷者は周辺の病院に搬送された。

生存者の1人は、事故直前に乗客と運転手の間で口論が起きていたと証言している。ただ、この証言について当局は現時点で裏付けを得ておらず、事故原因との関連は確認されていない。警察は速度超過や車両の整備状況、過積載の有無などを含め、詳しい原因を調べている。運転手の安否は明らかになっていない。

事故を受け、ザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領が声明を発表し、哀悼の意を表すとともに、遺族への支援と負傷者への最善の医療提供を関係機関に指示した。現地では家族らが病院や遺体安置所に詰め掛け、安否確認に追われている。

パキスタンでは道路インフラの未整備に加え、老朽化した車両の使用や過積載、速度超過などが重なり、このようなバス事故がたびたび発生している。特に山岳地帯のバルチスタン州やカイバル・パクトゥンクワ州では狭く急カーブの多い道路を長距離バスが高速で走行するケースが少なくなく、多数の死傷者を伴う事故が繰り返されてきた。今回の事故は公共交通機関の安全対策や道路環境の改善が喫緊の課題であることを改めて浮き彫りにした。

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