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ペルー大統領選、司法機関が開票期限を5月15日に設定、混乱続く


大統領選は30人以上が立候補する混戦となり、過半数を得た候補者はいない。このため、上位2人による決選投票が6月7日に予定されている。
2026年4月19日/ペルー、首都リマ、強硬右派のアリアガ候補の支持者たち(AP通信)

南米ペルーで4月12日に行われた大統領選挙を巡りを巡り、票の集計遅延が続く中、全国選挙管理委員会(ONPE)に対して集計の最終期限が設定された。選挙を監督する司法機関は20日、開票作業を5月15日までに完了させ、決選投票に進む2人の候補者を確定するよう命じた。

大統領選は30人以上が立候補する混戦となり、過半数を得た候補者はいない。このため、上位2人による決選投票が6月7日に予定されている。

しかし、開票作業は大幅に遅れている。遠隔地や海外在住者の投票用紙の到着が遅れていることに加え、多数の集計表が異議申し立ての対象となり、選挙当局がその精査を続けている。さらに、首都リマでは投票資材の不備などの影響で投票が1日延長される事態も発生し、選挙運営の混乱が尾を引いている。

暫定集計では、右派のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏が得票率約17%で首位に立ち、決選投票進出が確実視されている。一方で2位争いは接戦で、左派のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏と強硬右派のアリアガ(Rafael López Aliaga)氏が僅差で競り合っており、残る票の行方が結果を左右する状況となっている。

こうした中、一部候補や支持者からは不正選挙の疑惑が提起され、ONPEへの批判も強まっている。ただし、欧州連合(EU)の選挙監視団は不正の証拠は確認されていないと報告している。

未集計票の中には地方部の票が多く含まれ、一般的に左派支持が強いとされる地域の結果次第では順位が入れ替わる可能性もある。そのため、最終結果の確定にはなお時間を要する見通しである。

ペルーでは近年、大統領の罷免・逮捕が相次ぐなど政治不安が続いており、今回の選挙もその延長線上にある。新大統領はこの10年で9人目となる見込みで、政治体制の信頼回復と安定化が大きな課題となる。

5月15日の期限は混迷する選挙情勢に一定の区切りをつける狙いがあるものの、接戦と不信感が重なる中で国民の納得を得られるかは不透明である。決選投票に向けた候補者の確定が遅れれば、政治的緊張がさらに高まる可能性もあり、今後の動向が注目される。

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