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コロンビア環境相、新政権の環境政策に懸念、来月発足へ

デラエスプリエリャ氏は6月の大統領選決選投票で勝利し、8月7日に就任する予定だ。
2026年4月16日/コロンビア、首都ボゴタ、イレネ・ベレス環境相(AP通信)

コロンビアのイレネ・ベレス(Irene Vélez-Torres)環境相は10日、AP通信のインタビューで、来月発足する新政権がこれまで進められてきた気候変動対策や自然保護政策を後退させる恐れがあるとの懸念を示した。デラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)次期大統領は石油・天然ガス開発の拡大や水圧破砕法(フラッキング)の容認を掲げており、ベレス氏は「気候変動を軽視する姿勢は極めて危険だ」と警鐘を鳴らした。

デラエスプリエリャ氏は6月の大統領選決選投票で勝利し、8月7日に就任する予定だ。左派のペトロ政権は過去4年間、アマゾン熱帯雨林の保全や化石燃料への依存からの脱却を柱とする環境政策を推進し、国際社会でも気候外交を積極的に展開してきた。一方、新政権は経済成長を優先し、豊富な天然資源を活用する方針を打ち出していることから、環境政策の大幅な転換が予想されている。

コロンビアは国土の約42%をアマゾン熱帯雨林が占める世界有数の生物多様性を誇る国で、森林保全は地球規模の気候変動対策においても重要な意味を持つ。ベレス氏は特に、先住民コミュニティを環境保全の主体として位置付けた現政権の取り組みが後退することを懸念している。近年は先住民の自治権を拡充し、森林管理や土地利用の意思決定への参加を進めてきたが、新政権ではこうした制度的支援が縮小される可能性があるという。

また、ベレス氏はコカ栽培の根絶策として過去に実施されていた除草剤グリホサートの空中散布が再開される可能性にも言及した。同氏はグリホサートは人体への発がん性が指摘されているほか、環境や地域住民の健康に長期的な悪影響を及ぼしたとして、再導入に反対の立場を示した。さらに、アンデス山脈の湿原で鉱物資源開発や化石燃料採掘が進められれば、水資源や生態系への深刻な影響が生じかねないと警告した。

これに対し、次期環境相は、環境政策はイデオロギーではなく科学的根拠に基づくべきだと主張し、「環境ヒステリー」とも表現される過度な議論を批判している。また国立公園などの保護区域ではフラッキングを認めない一方、それ以外の地域では厳格な管理の下で実施する余地があるとの考えを示している。

ベレス氏は政権交代があっても森林破壊の抑制や生態系の回復、湿地やアマゾンの保護といった成果は政治的立場を超えて引き継がれるべきだと訴えた。また「異なる政治勢力が築いた政策だからといって放棄するのは許されない。社会的正義と環境保護は今後も国政の中心であり続けるべきだ」と述べ、新政権に対して環境政策の継続を求めた。

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