SHARE:

米国、イランにホルムズ海峡の航行の自由を保証する声明求める

米側は今週発生したタンカーへの攻撃を問題視している。
2026年6月5日/ペルシャ湾に停泊する貨物船(ロイター通信)

米国はイランに対してホルムズ海峡の安全な航行を保証する公式な声明を出すよう求めている。中東情勢の緊張が高まる中、トランプ政権はイランによる商船への攻撃を停止し、海峡を通過する船舶の自由な航行を認めることを要求している。

イランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相は11日、協議のためオマーンを訪問し、海上安全保障や地域情勢について話し合う予定だ。

ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝であり、多くのエネルギー資源がこの狭い海峡を通過している。今回の対立では、商船への攻撃や報復措置によって航行リスクが高まり、国際的な原油市場にも影響が広がっている。米政府当局者はイランが海峡のすべての航路を開放し、船舶への攻撃を停止することを公に表明する必要があると主張している。

緊張の背景には、米国とイランの間で続く軍事的対立がある。両国は一時的な停戦合意(覚書)を結んでいたものの、トランプ(Donald Trump)大統領は10日、停戦の終了を表明した。一方で、イラン側から協議継続の要請があり、米国も対話の継続には同意している。トランプ氏は交渉を続ける姿勢を示しながらも、イランが要求に応じなければ厳しい対応を取る可能性を示唆している。

米側は今週発生したタンカーへの攻撃を問題視している。ホルムズ海峡近くで複数のタンカーが攻撃を受け、米国は報復としてイラン関連施設への空爆を実施した。イランも米軍施設への攻撃で応じ、両国間の軍事的応酬が続いている。米当局者によると、イランは一部の攻撃について「体制内の制御不能な勢力(強硬派)によるもの」と説明したという。

一方、イランはホルムズ海峡に対する影響力を維持する姿勢を崩していない。イラン側は自国の安全保障上の利益を理由に海峡の管理権を主張しており、米国の要求をそのまま受け入れるかは不透明だ。両国の主張には依然として隔たりがあり、交渉が進展するかどうかは予断を許さない状況となっている。

今回の協議は軍事衝突の拡大を防ぎ、世界的なエネルギー供給への影響を抑える上で重要な意味を持つ。ホルムズ海峡の安定は中東地域だけでなく、世界経済にも直結する。米国とイランがどのような合意点を見いだすか、国際社会の注目が集まっている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします