コロンビア・サントス元大統領、新政権にFARC和平合意の履行要求
サントス氏はロイター通信の取材に対し、今回の大統領選で社会の分断が深まったと指摘し、和平合意の履行が国民の共通点を見いだす手段になると語った。
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コロンビアのサントス(Juan Manuel Santos Calderón)元大統領は11日、先月就任したデラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)大統領に対し、左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」との和平合意を完全に履行するよう求めた。
2016年に締結された和平合意は半世紀以上に及んだ武力紛争を終結させる重要な枠組みであり、サントス氏は交渉を主導した功績でノーベル平和賞を受賞している。
サントス氏はロイター通信の取材に対し、今回の大統領選で社会の分断が深まったと指摘し、和平合意の履行が国民の共通点を見いだす手段になると語った。また農村部の貧困や麻薬取引、左翼ゲリラが活動する地域の治安など、現在のコロンビアが抱える問題の解決にもつながるとの考えを示した。
和平合意は15年間かけて段階的に実施する計画だった。しかしサントス氏によると、後継のドゥケ政権とペトロ政権はいずれも完全には履行できなかった。特にペトロ前政権はFARCとの合意履行よりも国内の複数の武装・犯罪組織との和平交渉を重視する「完全な平和」政策に力を注いだため、FARC合意の履行が遅れたとサントス氏は批判した。
一方、デラエスプリエジャ氏は右派の立場から、和平合意に基づいて設置された特別法廷(JEP)を批判。元FARC幹部や軍関係者に対する判決が軽すぎるとして、かつてはJEPの解体を主張していたが、就任演説では司法制度における同法廷の位置づけを尊重し、厳格な監督を行うと表明した。
FARCの大部分は和平合意に基づいて武装解除し、現在は合法政党として活動している。一方、一部の元構成員は合意から離脱し、現在も左翼ゲリラとして活動している。
サントス氏は和平合意の完全履行こそ新政権が実行できる最も有効な政策の一つだと強調した。和平から10年を迎えるなか、デラエスプリエジャ政権が過去の合意をどこまで継承するのかが、コロンビアの治安と社会統合を左右することになりそうだ。
