◎今年1月以降の感染者数は7000人に達し、変異株も報告されている。
2016年2月14日/ボリビア、サンタクルスの小学校、消毒剤をまく男性(Juan Karita/AP通信)

ボリビア政府は15日、東部の最大都市サンタクルスでデング熱の感染拡大が進み、これまでに少なくとも26人の死亡を確認したと発表した。

デング熱は蚊が媒介する疾患で、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔吐などの症状がみられる。主に熱帯地域の水源近くで蔓延する。

ボリビア保健省によると、今年1月以降の感染者数は7000人に達し、変異株も報告されているという。

サンタクルスの人口は首都ラパスより多く、感染者の大半は低所得者層が集まる地域で確認されているようだ。

サンタクルス小児病院の医師は地元ラジオ局のインタビューで、「病室は満杯で、多くの患者がロビーや通路で処置を受けている」と語った。

この医師によると、ワクチンを接種していない子供の感染が目立つという。

デング熱はインフルエンザのような症状を分き起こし、ほとんどの人は回復するが、稀に臓器不全や内出血を引き起こし、死に至ることもある。特別な治療法はないものの、ワクチンは比較的簡単に入手可能だ。

ボリビアでは毎年12月~3月の雨季にデング熱が流行する。

世界保健機関(WHO)によると、デング熱は中南米やアジアなど、約120カ国で毎年拡大し、世界の年間感染者数は3億~5億人、死者は2万~5万人と推定されている。

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