SHARE:

米クルーズ船女性殺害、義理の弟(16歳)が無罪主張

被告は16歳の少年で、25年11月にカリブ海を航行中の大型クルーズ船内で、18歳の義理の姉アンナ・ケプナーさんを殺害し、さらに性的暴行を加えたとして起訴された。
米フロリダ州、クルーズ船で死亡した18歳女性(ABCニュース)

フロリダ州出身の18歳女性が昨年11月、家族と乗船していたクルーズ船で死亡した事件を巡り、被告である義理の弟が無罪を主張した。現地メディアが21日に報じた。この事件は家族旅行中という閉ざされた環境で発生し、未成年による凶悪犯罪として全米で大きな注目を集めている。

ABCニュースによると、被告は16歳の少年で、25年11月にカリブ海を航行中の大型クルーズ船内で、18歳の義理の姉アンナ・ケプナー(Anna Kepner)さんを殺害し、さらに性的暴行を加えたとして起訴された。検察は殺人および加重性的虐待の罪で少年を訴追、事件は発生場所が国際水域であったことから連邦法の適用対象となっている。

遺体は客室内のベッド下から発見され、その後の捜査で死因は首を圧迫されたことによる窒息死と判定された。捜査当局は犯行が性的暴行の最中またはその直後に行われた可能性が高いとみている。

少年は当初、未成年として扱われ、その後、大陪審により起訴、成人として裁かれることが決定した。これにより、これまで非公開だった記録の一部も明らかとなり、事件の重大性が改めて浮き彫りになった。

フロリダ州マイアミの連邦裁判所で行われた罪状認否手続きにおいて、少年側弁護人は被告の出廷を免除し、書面で無罪を主張した。弁護側は起訴内容を正式に受け取ったことを認めつつも、詳細な反論は今後の裁判で行う姿勢を示している。

一方、検察側は事件の凶悪性と被告の危険性を理由に、裁判前拘留を求めている。これに対し弁護側は、被告がこれまで保釈条件を順守している点を強調し、引き続き家族の監督下での生活を認めるべきだと反論している。

被害者の家族は被告が拘束されずに生活している現状に強い不満を示しており、司法判断に対する批判も高まっている。とりわけ父親は、娘を失った悲しみとともに、加害者が自由の身であることへの怒りを公に表明している。

事件は密室性の高いクルーズ船という特殊な環境で起きた点でも関心を集めている。船内では家族が同室で過ごしていたとされ、犯行の経緯や動機については依然として不明な部分が多い。捜査ではDNAや携帯電話の記録などが証拠として挙げられているが、全容解明には至っていない。

また、被告が未成年であるにもかかわらず成人として裁かれる点も議論を呼んでいる。米国では重大犯罪の場合、未成年でも成人扱いとなるケースがあり、本件では終身刑が科される可能性がある。

今後は保釈の可否を巡る審理や公判前手続きが続き、証拠の詳細や供述内容が明らかになる見通しである。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします