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米ニュージャージー州の移民施設周辺で抗議デモ続く、州知事が緊張緩和呼びかけ

デラニー・ホールでは収容者たちが施設の生活環境の改善や移民手続きの迅速化を求めてハンガーストライキや労働拒否を続けている。
2026年5月30日/米ニュージャージー州ニューアーク、移民税関捜査局(ICE)に抗議するデモ(ロイター通信)

東部ニュージャージー州ニューアークにある移民収容施設「デラニー・ホール」周辺で抗議デモ参加者と連邦当局の対立が激化するなか、同州のシェリル(Mikie Sherrill)知事は30日、「緊張を和らげる必要がある」と訴え、州警察による警備体制の強化を発表した。

デラニー・ホールでは収容者たちが施設の生活環境の改善や移民手続きの迅速化を求めてハンガーストライキや労働拒否を続けている。支援団体は食事の質の低さや衛生環境の悪化、医療体制の不備などを問題視しており、施設の閉鎖を求める声も高まっている。これに対し、移民税関捜査局(ICE)や国土安全保障省は、施設は適切な基準を満たしていると主張している。

施設の外ではこの数日、反ICEデモ参加者と連邦職員、さらには移民政策を支持する対抗集会の参加者との間で乱闘が相次いだ。催涙ガスやペッパースプレーが使用される事態に発展し、負傷者や逮捕者も出ている。夜間には緊張が一段と高まり、現場は混乱状態となった。

こうした状況を受け、シェリル氏は州警察を投入し、施設周辺に指定抗議区域や検問所を設置する方針を示した。これまで現場対応の中心だったICE職員は後方に下がり、州警察が公共の安全確保を担う。シェリル氏は記者会見で「現場の状況は危険なレベルに達しており、到底容認できない。今こそ緊張を和らげるべきだ」と述べた。

一方でシェリル氏は平和的な抗議の権利を尊重する考えも強調した。州当局はデモ参加者の安全を確保しながら、暴力的な衝突の防止を目指すとしている。また、デラニー・ホールの運営実態について州保健当局による調査が進められている。

デラニー・ホールをめぐっては、2025年にも地元政治家や連邦議員が施設への立ち入りを試みた際に当局と対立し、大きな政治問題となった。トランプ政権下で移民政策を巡る対立が再び先鋭化するなか、今回の騒動は米国社会における移民問題の深い分断を浮き彫りにしている。

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