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米先住民教育局が所管する高校の卒業率、この10年で大幅に改善

米先住民教育局(BIE)が所管する学校では、2015年には4年以内の高校卒業率が5割強にとどまっていたが、2025年には過去最高の79%に達した。
2026年3月28日/米ワシントン州ピュアラップの中等学校(AP通信)

米国で先住民の子どもたちが通う連邦政府資金による学校の高校卒業率が、この10年間で大幅に改善したことが分かった。背景には、卒業率の集計方法を見直したデータ改革に加え、各学校が地域の実情に合わせて進めた教育改革がある。一方で、トランプ政権が進める教育行政の再編が、こうした成果を損なう可能性を懸念する声も上がっている。

米先住民教育局(BIE)が所管する学校では、2015年には4年以内の高校卒業率が5割強にとどまっていたが、2025年には過去最高の79%に達した。BIEは全米183校で約4万人の児童・生徒を支援しており、卒業率の向上は先住民教育の大きな前進と受け止められている。

卒業率上昇の要因の一つはデータ管理の改善だ。従来は転校した生徒を中退者として数えるなど集計方法にばらつきがあり、実態より低い卒業率が算出されていた。BIEは2018年以降、全国で統一した基準を導入し、より正確な実績を把握できるようにした。その結果、新基準導入後の卒業率は55%改善し、一部の学校では100%以上の伸びを記録した。

現場での教育改革も成果を後押ししている。ワシントン州のチーフ・レシー校では大学進学一辺倒だった教育方針を見直し、医療や教育、漁業管理など職業教育を充実させた。実践的な学習によって生徒の学習意欲が高まり、卒業率は2019年の53%から2025年には87%へ上昇した。ミシシッピ州のチョクトー・セントラル高校では、コロナ禍で導入したオンライン学習を継続し、家庭の事情で通学が難しい生徒にも柔軟な学習機会を提供した結果、卒業率は約70%から93%まで向上した。

しかし、こうした前向きな動きの一方で課題も残る。連邦政府が直接運営する学校の中には、人員不足や老朽化した施設を抱える学校も少なくない。また、教育省の機能縮小に伴い先住民教育関連業務をBIEへ移管する計画について、部族指導者らは「十分な協議が行われていない」と反発する。人手不足のBIEに新たな業務が集中すれば、教育支援の質が低下する恐れがあるとの指摘もある。先住民社会からは、教育の安定的な運営には継続的な財政支援と部族との十分な協議が不可欠だとの声が強まっている。

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