▽トランプ氏は1月20日に宣誓する。
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国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は16日、トランプ(Donald Trump)次期米大統領が世界の自由を脅かす存在になると警告した。
HRWの代表を務めるハッサン(Tirana Hassan)氏はロイター通信の取材に対し、「トランプは国内外の自由を脅かし、2期目が世界にもたらすダメージは1期目を上回る可能性がある」と語った。
トランプ氏は1月20日に宣誓する。
HRWはこの日、100カ国以上の権利慣行を検証する報告書を公表。「トランプは1期目でその能力を世界に示し、人権に対するコミットメントが圧倒的に欠如していることが明らかになった」と指摘した。
ハッサン氏はロイターに、「トランプは今回、基本的に移民の権利を擁護せず、全面的に攻撃すると主張している」と語った。
トランプ氏は南部のメキシコ国境を「引き締め」、不法移民を一掃すると公言している。
ハッサン氏は「トランプ政権が打ち出した基調は、世界中の独裁政権が抑圧的な政策を推し進めることを助長しかねない」と警告した。
トランプ氏とその関係者はHRWの報告書に関するコメントを出していない。
ハッサン氏はガザ紛争でイスラエルに多くの兵器を提供したバイデン政権の政策も痛烈に批判した。ガザ停戦は1月19日に発効する予定だ。
ハッサン氏は「まもなく退任するバイデン政権にとって、24年は誇らしい年ではなかった」と述べた。「ガザの市民を守らなかったこと、そしてイスラエルに武器を提供したことは、バイデンの負の遺産として語り継がれるでしょう...」
イスラエルはガザでの戦争犯罪を否定している。HRWは先月、イスラエルがガザから水を奪うことでジェノサイド(集団殺害)行為を行ったと主張したが、イスラエルはこの主張を拒否している。
HRWはスーダン、ウクライナ、ハイチなどでこの1年、紛争や人道危機によって国際的な保護の「ほころび」が露呈したと指摘している。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は16日午前の時点で4万6788人、負傷者は11万453人となっている。