◎トゥルース・ソーシャルのヌネスCEOは以前、グーグル社を独占企業と呼び批判していた。
ドナルド・トランプ前大統領(Getty Images)

米IT大手グーグルは30日、トランプ(Donald Trump)前大統領のソーシャルメディアプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル(TRUTH Social)」をGoogle Playから削除した。

グーグル社によると、トゥルース・ソーシャルには▽脅迫▽暴力の扇動▽フェイクニュースなど、同社のポリシーに違反する投稿が数多く投稿されているため、ダウンロードを禁じたという。

これにより、アンドロイドユーザーはアプリのダウンロードが難しくなった。

トゥルース・ソーシャルのヌネス(Devin Nunes)CEOは以前、グーグル社を独占企業と呼び批判していた。

アイフォンユーザーは今のところトゥルース・ソーシャルを利用できる。

ヌネス氏は先週、「多くの米国民が利用しているトゥルース・ソーシャルの運命はGoogle Play次第だ」と述べ、グーグル社に圧力をかけた。

しかし、グーグル社は「その運命はポリシーを守るかどうかにかかっている」と反論した。

グーグル社の広報担当によると、同社は今月19日、トゥルース・ソーシャルに対し、いくつかのポリシーに違反していると通知したという。

また広報担当は、「トゥルース・ソーシャルに問題を解決するアドバイスを提供した」としている。

ツイッターやフェイスブックはポリシーに違反する投稿(脅迫、暴力の扇動、フェイクニュースなど)を取り締まる取り組みを強化している。

一方、トゥルース・ソーシャルは言論の自由を尊重するプラットフォームと認識されている。しかし、実際には多くのルールを採用し、「言ってよいことと悪いこと」を線引きしている。

トゥルース・ソーシャルの利用規約には投稿できるものとできないものの長いリストが掲載されている。

この問題に詳しい専門家によると、トゥルース・ソーシャルはツイッターやフェイスブックと似たようなルールを採用しているが、フェイスニュースやヘイトスピーチはおおむね放置しているという。

グーグル社は29日に公表したレポートの中で、「トゥルース・ソーシャル内でQアノンを宣伝している47の認証済みアカウントを確認した」と報告している。

Qアノンは極右組織が広めた陰謀論のひとつ。その信奉者はトランプ氏が悪魔崇拝者、小児性愛者、人肉嗜食者などで構成される世界規模の秘密結社と戦っていると信じ、同氏を「神から遣わされた救世主」と崇拝している。

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