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米連邦地裁、75カ国対象の移民ビザ停止政策を無効化、トランプ政権に打撃

判事はルビオ国務長官が法的権限を超えたと判断し、この政策を連邦移民法に反するものと位置づけた。
2026年2月3日/米ミネソタ州ミネアポリス、移民税関捜査局(ICE)の捜査員(AP通信)

ニューヨーク州の連邦地裁は21日、トランプ政権が75カ国の国民を対象に実施していた移民ビザ(査証)の処理停止政策を無効とする判断を示した。対象にはアフガニスタン、イラン、ロシア、ソマリアなどが含まれる。政策は対象国からの移民が米国の公的扶助に依存する可能性が高いことを理由として、ビザ審査の停止を命じたものだった。

判事はルビオ(Maro Rubio)国務長官が法的権限を超えたと判断し、この政策を連邦移民法に反するものと位置づけた。特に問題となったのは、個々の申請者の事情を審査するのではなく、国籍を基準に一括してビザ処理を停止した点である。

トランプ政権は2026年1月、対象国からの移民について、米国政府の公的扶助への依存が「容認できない水準」に達しているとして、移民ビザの処理を停止した。政権側にとっては、移民政策を厳格化し、納税者の負担を抑えるための措置だったが、移民支援団体や申請者らは、国籍だけを理由に合法的な移民手続きを止めることは不当だとして提訴した。

訴訟には複数の非営利団体と個人が参加し、米国市民の家族や就労を目的に移住を希望する人々などが、政策によってビザ手続きを妨げられたと主張した。原告側は移民ビザの可否は申請者ごとの事情を踏まえて判断されるべきであり、国籍を理由とした一律の停止は法の趣旨に反すると訴えていた。

今回の判決はトランプ政権が進める強硬な移民政策に対する司法のチェックを示すものでもある。米国では移民や亡命、就労許可などをめぐり政権と司法の対立が相次いでおり、行政機関が移民政策をどこまで独自に変更できるのかが争点となっている。今回の判断も行政権と議会が定めた移民法との境界をめぐる論争をさらに深める可能性がある。

一方、今回の判断が実際に75カ国すべての申請者のビザ処理を直ちに全面再開させることになるのか、政府が上訴するのかについては、今後の動向を見極める必要がある。移民をめぐる政策変更は米国に家族を呼び寄せようとする人々や合法的な移住を希望する外国人に直接影響するため、司法判断が今後の米国の移民政策全体にどこまで波及するかが注目される。

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