クマ着ぐるみ高級車詐欺事件、被告3人に有罪判決 米カリフォルニア州
州保険当局などによると、この事件は「熊の爪作戦(Operation Bear Claw)」と名付けられ、2024年に南カリフォルニアで起きた。
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米カリフォルニア州でクマの着ぐるみを使って高級車の被害を偽装し、保険金をだまし取ろうとした奇妙な詐欺事件について、関与した男女3人に有罪判決が言い渡された。現地メディアが18日に報じた。
州保険当局などによると、この事件は「熊の爪作戦(Operation Bear Claw)」と名付けられ、2024年に南カリフォルニアで起きた。被告たちは高級車内にクマが侵入して車内を破壊したように見せかけるため、人間がクマの着ぐるみを着て車内を荒らす様子を撮影し、その映像を証拠として保険会社に提出していた。対象となったのはロールスロイスやメルセデス・ベンツなど複数の高級車で、総額約14万ドルの保険金を請求していたとされる。
最初の不審な請求は、山間部レイク・アローヘッドで発生したロールスロイスの被害だった。提出された映像にはクマが車内に入り込み、シートや内装を引っかく様子が映っていた。しかし保険会社が不審を抱き、当局が調査に着手。映像を分析した野生生物の専門家は「明らかに着ぐるみを着た人間だ」と判断した。
さらに捜査を進めた結果、同様の手口による虚偽の請求が他にも2件確認され、いずれも別の保険会社に対して行われていたことが判明した。家宅捜索では実際に使用されたクマの着ぐるみも押収され、犯行の裏付けとなった。
被告3人は保険詐欺について争わない姿勢を示し、有罪が確定した。裁判所はそれぞれに対し、約180日の拘留(週末拘留プログラムを含む)と保護観察を命じたほか、5万ドル以上の賠償金支払いを命じた。なお、別の共犯者1人については今後審理が行われる予定である。
当局は今回の事件について、「一見信じがたい内容だが、実際に起きた詐欺である」と強調し、保険詐欺が消費者全体の保険料上昇につながる深刻な犯罪であると指摘した。カリフォルニア州では近年、野生のクマが住宅地に出没する事例が増えており、こうした現実の出来事を逆手に取った手口だったとみられる。
突飛な発想で行われた今回の事件は映像という一見客観的な証拠であっても精査が不可欠であること、また保険制度の信頼性を揺るがす不正行為に対して当局が厳しく対処している現状を浮き彫りにした。
