米NYヘリ墜落事故、国家運輸安全委員会が予備調査結果を公表
事故は2025年4月10日に発生。ベル206L-4型ヘリコプターはマンハッタンのヘリポートを離陸後、市内上空を遊覧飛行していたが、飛行開始から約18分後に空中で機体の一部が分離し、ハドソン川に墜落した。
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米ニューヨーク市で2025年4月に遊覧飛行中のヘリコプターがハドソン川に墜落し、乗客乗員6人全員が死亡した事故について、国家運輸安全委員会(NTSB)は16日、複数の鳥との衝突(バードストライク)が墜落につながった可能性を示す予備調査結果を公表した。調査は現在も続いており、現時点で断定には至っていない。
事故は2025年4月10日に発生。ベル206L-4型ヘリコプターはマンハッタンのヘリポートを離陸後、市内上空を遊覧飛行していたが、飛行開始から約18分後に空中で機体の一部が分離し、ハドソン川に墜落した。これにより、スペイン人一家5人と米海軍出身の操縦士1人の計6人が死亡した。
NTSBによると、回収された機体の主回転翼や水平尾翼などから複数種類のガン類の羽毛や組織片が見つかった。米スミソニアン協会の羽毛識別研究所による分析では、カナダガンを含む複数のガンとの接触が確認されたという。事故の目撃者も、墜落直前に大きな破裂音を聞いたほか、現場付近をガンの群れが飛行していたと証言している。
航空安全の専門家は、ヘリコプターは低高度を飛行することが多く、鳥との衝突リスクが固定翼機より高いと指摘する。大型の鳥が回転翼や尾翼に衝突した場合、機体の制御性能が著しく低下し、重大事故につながる可能性がある。今回の予備報告でも、複数回のバードストライクが機体の損傷を引き起こし、空中分解につながった可能性が示唆された。一方で、専門家は現時点の証拠から操縦士の過失を示す材料は乏しいとの見方を示している。
調査では、鳥を警戒させるための点滅灯を作動させる操作スイッチが機体から失われていたことも判明した。ただし、運航会社の元主任操縦士は昼間の遊覧飛行では点滅灯の使用は義務付けられていなかったと説明しており、これが事故にどの程度影響したかは明らかになっていない。
事故後、連邦航空局(FAA)は運航会社の飛行を禁じ、その後、同社は事業を終了した。FAAは事故を受け、運航会社の安全管理体制についても調査を進めている。NTSBは今後、機体の損傷状況や飛行データなどをさらに分析し、最終報告書で事故原因を正式に公表する予定である。
