◎スイス軍の女性兵士は軍服を着る際、男性用のゆったりとした下着を着用している。
2021年2月/スイス軍の女性兵士(FABRICE COFFRINI/ゲッティイメージズ)

地元メディアによると、スイス軍は女性の採用を増やすために勤務時の女性用下着の着用を初めて許可する予定だという。

スイス軍の女性兵士は軍服を着る際、男性用のゆったりとした下着を着用していた。

現在の規定によると、軍は全ての新卒兵に男性用下着を支給しているという。

4月から始まる新卒兵訓練では、暖かい時期と寒い時期用の女性用下着が女性兵士にのみ支給される。

政府は女性兵士を増やし、2030年までに女性の比率を10%まで引き上げたいと考えている。なお、地元メディアによると、現在の割合は約1%にとどまっているという。

スイス国民評議会のマリアンネ・ビンダー議員は、「女性により適した下着を支給することで、軍に志願する女性の数が増えることを期待しています」と述べた。「軍服は男性向けのデザインになっていますが、軍における女性の権利を満たすためには、適切な対策が必要です」

陸軍の報道官、カジ・ガナー・シーベルト氏は地元メディアのインタビューの中で、「現在支給している衣類やその他の装備品は時代遅れになっています」と述べた。「女性の新兵に支給する新しい機能的な下着は、夏用の短いタイプと冬用の長いタイプで構成されます」

シーベルト報道官によると、戦闘服、保護ベスト、バックパックなどの他の装備品についても仕様の見直しが検討されているという。「フィット感と機能性に焦点が当てられることになります。これまでの支給品は全て男性サイズで作られていました」

ビオラ・アムヘルド国防相もこの対応を歓迎し、「国に奉仕する女性兵に適した装備を支給することが重要」と述べた。地元メディアによると、現在のスイス軍の軍服は1960年代半ばに導入されたものだという。

スイス軍は完全性と中立性を保つために3つの中立政策を宣言し、他国で発生している武力紛争には参加していないが、いくつかの平和維持ミッションには加わっている。

スイスは世界経済フォーラムの男女格差指数ランキング(2020年)で18位。国連のジェンダー不平等指数ランキング(2019年)は1位だった。

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