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スーダン・ダルフール地方でドローン攻撃、2人死亡、56人負傷


攻撃は民間人がいる地域を標的に行われた。
アフリカ北東部・スーダン、ダルフール地方の国連難民キャンプ(Getty Images)

スーダン・ダルフール地方でドローン攻撃があり、少なくとも2人が死亡、56人が負傷した。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」が14日、明らかにした。戦闘が続く同国では無人機による攻撃が増加しており、民間人への被害が急拡大している。

報道によると、攻撃は民間人がいる地域を標的に行われた。MSFが医療チームを通じて被害者の治療に当たり、負傷者の多くが爆発による破片や衝撃で重傷を負ったという。医療体制が脆弱な地域では一度の攻撃で医療機関が逼迫し、人道状況をさらに悪化させる要因となっている。

スーダンでは2023年に国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の衝突が始まり、それ以降、内戦が続いている。戦闘は首都ダルフールやダルフール地方など広範囲に拡大し、1400万人以上が避難を余儀なくされている。近年は戦闘の様相も変化し、従来の地上戦に加え、ドローンを用いた遠隔攻撃が頻発している。こうした攻撃は前線から離れた地域にも及び、一般市民が巻き込まれるケースが増えている。

MSFはドローン攻撃が市場や学校、医療施設といった民間インフラにも被害を与えていると指摘する。実際、2026年に入ってからも各地で同様の攻撃が相次ぎ、多数の死傷者が報告されている。2月には複数の州でドローン攻撃により50人以上の民間人が死亡したと伝えられている。

またMSFによると、短期間で多数の負傷者が搬送されるケースも増えている。2月初旬の2週間だけで、ドローン攻撃により167人が負傷、医療現場の逼迫が顕著になっている。医薬品や設備が不足する中で、継続的な攻撃は救命活動そのものを困難にしている。

今回の攻撃について、どの勢力が関与したかは明らかになっていない。国軍とRSFの双方がドローンを使用しているため、責任の所在が不明確なまま民間人被害が拡大しているのが現状だ。国際社会は双方に対し、民間人と医療施設を保護するよう繰り返し求めているが、戦闘の激化に歯止めはかかっていない。

専門家はドローンの普及によって戦争の敷居が下がり、攻撃対象の範囲が広がっていると指摘する。比較的低コストで運用できる無人機は都市部や遠隔地への攻撃を容易にし、結果として非戦闘員の被害を増加させる傾向がある。

内戦開始から約3年が経過したスーダンでは人道危機が一層深刻化している。食料不足や医療崩壊に加え、ドローン攻撃の拡大が市民の安全を脅かしている。今回の事案は戦闘の新たな段階と、それに伴う民間人への影響の深刻さを改めて浮き彫りにした。今後も同様の攻撃が続けば、被害はさらに拡大する恐れがある。

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