◎スペインを含むEU加盟国はガスの供給減と値上がりに対処する措置を導入または表明し、ガス料金の支払いに苦労している低中所得者層への支援を進めている。
スペインのガス貯蔵施設(Getty Images)

スペイン政府は20日、天然ガスにかけられている税金を一時的に21%から5%に引き下げると発表した。

エネルギー省の報道官は声明で、「減税は12月31日まで維持する予定だが、状況によっては延長もあり得る」と述べた。

ロシアのウクライナ侵攻に端を発する欧州の燃料価格高騰は政府、企業、そして消費者に圧力をかけている。

国営RTVEテレビによると、薪やバイオマス発電の燃料である木質ペレットも減税の対象になる予定。

報道官はロシアの恣意的な天然ガス供給削減が問題を悪化させていると非難した。

また報道官は今冬のガス不足が現実になる可能性に言及し、「欧州は戦争の真っただ中にある」と警告した。

スペインを含むEU加盟国はガスの供給減と値上がりに対処する措置を導入または表明し、ガス料金の支払いに苦労している低中所得者層への支援を進めている。

EUの執行機関である欧州委員会は6月、スペインと隣国ポルトガル政府に消費者のガス料金を補助し、天然ガス価格に上限を設定することを認めた。

スペイン政府によると、消費者はこの取り組みのおかげで100億ユーロを節約できるという。

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