◎ウクライナ軍は元旦の現地時間午前0時1分に米国が供与した高機動ロケット砲システム「ハイマース」で攻撃を仕掛けた。
ロシア政府は4日、東部マキイフカに対するウクライナ軍の攻撃で死傷者が出たことについて、多くのロシア兵が携帯電話を使用したことが主な原因との見方を示し、死者数を63人から89人に上方修正した。
ロシア国防省によると、多くの兵士が戦場で使用を禁じられている携帯電話を使用し、ウクライナ軍に位置情報を把握された可能性があるという。
ウクライナ軍は元旦にミサイル攻撃を仕掛けたと認め、マキイフカの死者数を400人、負傷者を300人と推定している。
ロシア政府がウクライナ軍の攻撃でこれだけ多くの死傷者が出たと報告したのは初めて。
ロシア国防省によると、ウクライナ軍は元旦の現地時間午前0時1分に米国が供与した高機動ロケット砲システム「ハイマース」で攻撃を仕掛けたという。
同省は東部地域の連隊の副司令官も死亡したと報告している。
また同省は携帯電話の使用について調査を進めているとした。
同省はウクライナ軍の攻撃を受けた主な原因について、「ハイマースの射程内にいる部隊が携帯電話を大量に使用した結果」と述べている。
同省によると、規則を破って携帯を使用した者は裁判にかけられ、今後同様の事態を防ぐための措置を取るという。
同省はこの攻撃で死亡した兵士の数を63人から89人に引き上げた。
ロシア国営メディアによると、攻撃を受けた学校(宿泊所として使用)は当時、昨年9月の予備役動員で招集された新兵でごった返していたという。学校内には弾薬も保管されていたようだ。
ロシアのアナリストや一部の政治家は、前線の部隊をミサイル攻撃で簡単に崩壊する脆弱な宿泊所に集めるべきではなかったと軍指導部を非難している。
国営メディアはドネツク人民共和国の高官の話を引用し、「多数の兵士をひとつの建物にとどめるべきではなかった」と報じている。
モスクワ地方議会の副議長はテレグラムに投稿した声明で、「最大のミスは兵士を一カ所に集めたことであり、指導部は己のミスを認め、謝罪すべきだ」と述べている。「国防省は携帯を使った兵士に全責任を負わせようとしていますが、そもそも兵士を一カ所に集めていなければこのような事態は避けられたはずです...」
プーチン(Vladimir Putin)大統領は3日、任務中に死亡した兵士の遺族に500万ルーブルの弔慰金を支払う大統領令に署名した。