SHARE:

仏極右ルペン氏、経済界に接近、2027大統領選見据え財政再建を強調

フランスの政府債務はGDP比117%に達しており、ユーロ圏でも財政状況が厳しい国の一つとなっている。
2026年7月7日/フランス、パリ市内、極右「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン議員(ロイター通信)

フランスの極右政党「国民連合(RN)」の指導者であるマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員は27日、同国最大の経営者団体MEDEF(フランス企業運動)が主催した2027大統領選に向けた初の討論会に参加し、経済界への接近を図った。世論調査で第1回投票の首位となっているルペン氏は、企業経営者らを前に財政再建を約束し、経済政策に対する従来の懐疑的な見方を払拭する姿勢を示した。

討論会では、フランスの巨額の財政赤字と政府債務が主要な争点となった。ルペン氏は財政立て直しの方法について「政府は支出を大幅に削減しなければならない」と強調した。これに対し、左派政党「不屈のフランス(LFI)」のメランション(Jean-Luc Mélenchon)氏は債務の一部を帳消しにする考えを示し、財政政策をめぐる両者の違いが鮮明になった。

フランスの政府債務はGDP比117%に達しており、ユーロ圏でも財政状況が厳しい国の一つとなっている。2027大統領選を前に、財政規律をどのように回復するかが次期政権の重要課題となっている。

一方、ルペン氏の経済政策については企業や投資家の間に根強い警戒感がある。ルペン氏は経済政策の詳細を今後数週間以内に公表すると表明したが、RNが掲げてきた年金改革の撤回や財政支出をめぐる政策には不透明感が残る。

討論会では、ルペン氏の移民政策も批判の対象となった。中道左派のグリュックスマン(Raphaël Glucksmann)欧州議会議員は、移民を減らしてもフランスの財政問題は解決しないと指摘した。中道右派のアタル(Gabriel Attal)元首相とも債務をめぐって対立し、討論会は次第に緊張した展開となった。

2027年4月の大統領選第1回投票ではルペン氏が大差で首位になるとの世論調査が続いている。MEDEFの調査では、企業経営者の82%が次期大統領の政策が経済に与える影響について悲観的と回答した。ルペン氏にとって今回の討論会は、政治的な支持を経済界にも広げ、政権担当能力を示す重要な機会となった。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ