◎タヤーニ氏はEU加盟を目指す北マケドニアで外相らと会談した。
イタリアのアントニオ・タヤーニ外相(ロイター通信)

イタリアのタヤーニ(Antonio Tajani)外相は10日、西バルカン諸国のEU加盟を強く支持し、加盟を急がなければこの地域がロシアや中国に傾く可能性があると警告した。

タヤーニ氏はEU加盟を目指す北マケドニアで外相らと会談。記者会見で、「EUはこの同盟に加わりたいという同盟国に手を差し伸べるべきだ」と語った。

またタヤーニ氏は「そうしなければ、我々に取って代わろうとする者、つまりロシアや中国、トルコなどがこの地域に進出するだろう」と述べた。

さらに、「イタリアは北マケドニアが一刻も早くEUの一員になれるよう努力しているし、今後もそうするつもりだ 」と強調した。

北マケドニアと隣国のアルバニアは2005年以来、EU加盟候補国のままである。

EU加盟を目指す他の西バルカン諸国はセルビア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボである。

北マケドニアは2018年、隣国ギリシャとの長期にわたる争いに終止符を打った。

しかしその後、ブルガリアが言語と文化の問題で異議を唱え、憲法にブルガリアの少数民族を明記しない限り、北マケドニアのEU加盟を認めないと主張。それ以来、交渉はほとんど進展していない。

EUは北マケドニアに対し、加盟プロセスを進めるために憲法を改正し、ブルガリア人を明記するよう求めている。

この憲法改正が実現すれば、ブルガリアは反対を取り下げるとしている。

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