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ドイツ州議会選で与党に打撃、メルツ首相の改革路線に暗雲、連立政権内でも見直し圧力

経済停滞からの脱却を目指すドイツ政府にとって、改革を維持することと、選挙で示された有権者の不満に対応することの両立が課題となっている。
2026年9月21日/ドイツ、首都ベルリン、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル党首(ロイター通信)

ドイツのメルツ(Friedrich Merz)首相が進める税制、年金、医療制度などの改革が、州議会選挙での与党勢力の敗北を受け、難しい局面に入っている。9月に東部ザクセン・アンハルト州、メクレンブルク・フォアポンメルン州、首都ベルリンで行われた選挙では、メルツ氏率いる与党・キリスト教民主同盟(CDU)が大きく議席を減らした。特にメクレンブルク・フォアポンメルン州では得票率が議席獲得に必要な5%を下回り、戦後初めて同州議会から締め出される結果となった。

一方、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は東部を中心に支持を拡大した。ザクセン・アンハルト州では9月6日の選挙で44.5%を獲得して首位、メクレンブルク・フォアポンメルン州でも約38%で第1党となった。ベルリンでは左派の左翼党が首位となり、CDUは2位に後退した。

メルツ氏は辞任を否定し、改革を継続する姿勢を示している。2025年に発足したメルツ政権は、長期的な経済停滞からの脱却を掲げ、インフラや防衛力の再建に5000億ユーロ規模の支出枠を設けるなど、財政・経済政策の転換を進めてきた。2026年7月には税制、年金、医療などを含む改革案を閣議決定している。

しかし、連立を組む中道左派の社会民主党(SPD)内部では、選挙結果を踏まえて改革内容を見直すべきとの声が強まっている。AP通信によると、SPD指導部はこれまでの政策を続けることはできないとし、生活コストの上昇や経済的不安への対応を求めた。特に、45年間保険料を納めた人が63歳で満額年金を受け取れる制度の廃止案について、東部を中心に反発が広がっている。

メルツ氏自身も、改革が公平だと感じていない有権者がいることを認めている。ただ、選挙結果を受けて改革案を大幅に組み替えれば、企業や投資家が政策の方向性を見通しにくくなるとの懸念もある。

経済停滞からの脱却を目指すドイツ政府にとって、改革を維持することと、選挙で示された有権者の不満に対応することの両立が課題となっている。

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