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フランス、540億ユーロの歳出削減へ、財政再建に抗議拡大、来年度予算案成立に難題

ルコルニュ氏によると、削減を実施しなければ2027年の財政赤字は国内総生産(GDP)比6.5%を超える見通しだという。
2026年9月17日/フランス、燃料価格の高騰に抗議するデモが行われた現場(ロイター通信)

フランス政府は2027年度予算案に総額540億ユーロ(約9.6兆円)の歳出削減策を盛り込む方針だ。財政赤字の拡大を抑えるためで、ルコルニュ(Sebastien Lecornu)首相が17日、仏紙フィガロのインタビューで明らかにした。政府は今回の削減によって歳出の伸びを抑え、財政の立て直しを進める考えだ。

ルコルニュ氏によると、削減を実施しなければ2027年の財政赤字は国内総生産(GDP)比6.5%を超える見通しだという。政府は2026年の赤字を5.5%未満に抑え、2027年は5%を目標としている。社会保障や地方政府関連の支出に加え、国債の利払い費も財政を圧迫している。

一方、政府が緊縮策の具体化を急ぐ中、燃料価格の上昇を背景に国内では抗議デモが広がっている。17日には南部の港で漁業者が燃料費の高騰に抗議して、港湾へのアクセスを遮断した。電力部門や警察などでも賃金や燃料価格をめぐる抗議が行われており、政府にとって予算案の取りまとめは難しい局面に入っている。

漁業者による地中海沿岸の港湾封鎖は3日間続いたが、組合幹部と閣僚との協議後、解除することで合意した。政府は農業、漁業、建設業を対象とする燃料補助を年末まで延長する方針も示している。

予算案をめぐっては、議会での合意形成も焦点となる。中道左派の社会党は2027年度予算案に懸念を表明しており、政府が議会で必要な賛成を確保できるかは不透明だ。ルコルニュ氏は、今回は強制採択などに頼らず、採決を行う方針を示している。

フランスでは来年、大統領選挙が予定されている。政府が財政再建と物価・燃料高への対応を同時に迫られる中、巨額の歳出削減を盛り込む予算案が国民生活や各業界にどのような影響を及ぼすかに加え、議会で予算を成立させられるかが今後の焦点となる。

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