◎議会議長は関係者に宛てたメールで、「ティックトックをインストールした人は速やかに削除するよう強く求める」と警告した
中国のソーシャルメディアアプリ「ティックトック(TikTok)」のロゴ(Martin Meissner/AP通信)

デンマーク議会は28日、議員や職員などに対し、中国のソーシャルメディアアプリ「ティックトック(TikTok)」を仕事用の携帯電話にインストールしないよう勧告した。

AP通信によると、議会議長は関係者に宛てたメールで、「ティックトックをインストールした人は速やかに削除するよう強く求める」と警告したという。

また議会議長は中国を念頭に置き、「諜報活動のリスクが高まっている」と指摘した。

欧米各国は中国共産党がこのアプリを通じてユーザーの個人情報を抜き取ったり、親中広告を使って反西側思想を広める恐れがあると警戒。監視を強めている。

議会議長は「サイバーセキュリティ部門は諜報活動のリスクが高まっていると評価した」と述べている。

また議長は「デンマーク議会は評価に基づき行動する」としているが、アプリを禁止するか否かには言及しなかった。

地元メディアによると、議会議員が何人ティックトックをインストールしているかは不明。一部議員はこの数日、セキュリティ上の懸念から、仕事用の携帯からこのアプリを削除したと公言している。

EUの執行機関である欧州委員会も今月、サイバーセキュリティ対策として、職員のティックトック使用を禁じると発表した。

米国も同様の措置を取っており、全米50州の半数以上の州議会が州政府の端末におけるティックトックのインストールを禁じている。

ノルウェーの法相は今月、政府支給の携帯にティックトックをインストールしていたことを公表しなかったとして、謝罪に追い込まれた。

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