トルコ検察、アンカラ区長含む36人の拘束命じる、汚職疑惑
今回の捜査は野党が運営する自治体を対象とした一連の汚職捜査の最新事例となり、政府与党と野党の対立が一段と深まっている。
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トルコ・アンカラの検察当局は11日、最大野党・共和人民党(CHP)が首長を務めるアンカラ市チャンカヤ区に関する収賄や入札不正の疑いで、同区長を含む36人の拘束を命じたと発表した。当局は同日までに27人の身柄を確保しており、残る関係者の行方を追っている。今回の捜査は野党が運営する自治体を対象とした一連の汚職捜査の最新事例となり、政府与党と野党の対立が一段と深まっている。
拘束命令を受けたチャンカヤ区の区長はX(旧ツイッター)への投稿で、自らの所在を捜査当局に伝えるとともに、家宅捜索に備えて警察が立ち入れるよう予備の鍵も用意したことを明らかにした。その上で、「就任以来、区政を誠実に運営してきた。市民の信頼を裏切るような行為は一切していない」と述べ、自らの潔白を強調した。
今回の捜査では、公共事業の入札を巡る不正や収賄などの疑いが持たれているが、検察当局は現時点で詳細を公表していない。一方、CHPは一連の捜査について「司法を利用した政治的圧力」と強く反発している。同党は近年の地方選挙で主要都市の首長職を相次いで獲得して勢力を拡大し、政権側が司法手続きを通じて野党勢力の弱体化を図っているとの見方を示している。
これに対し、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と与党・公正発展党(AKP)は、捜査は独立した司法機関によって進められており、政治的意図は存在しないとの立場を繰り返し表明している。政府は汚職の疑いがあれば政党を問わず法に基づいて捜査されるべきだと主張し、野党側の批判を否定している。
トルコでは近年、野党が首長を務める自治体に対する汚職捜査や首長の拘束が相次いでいる。今年に入ってからも複数のCHP主導自治体で同様の捜査が実施され、野党は「民主的に選ばれた自治体への介入が常態化している」と警戒を強めている。一方、政府は法執行機関による通常の司法手続きであると説明しており、双方の主張は平行線をたどっている。
今回のチャンカヤ区を巡る捜査も、国内政治を巡る与野党の緊張をさらに高める可能性があり、今後の捜査の行方と司法判断に国内外の関心が集まっている。
