OPECプラス、26年8月に日量18万バレル増産で合意、5カ月連続の増産
今回の増産にはサウジアラビア、ロシア、イラク、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーンの7カ国が参加する。
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石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は5日にオンライン会合を開き、8月から日量18万8000バレルの追加増産を実施することで合意した。増産は5カ月連続で、イラン情勢の緊張緩和に伴ってホルムズ海峡の原油輸送が徐々に回復する中、世界市場への供給拡大を進める狙いがある。
今回の増産にはサウジアラビア、ロシア、イラク、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーンの7カ国が参加する。これらの国々は2023年以降、自主的な追加減産を続けてきたが、市場環境の改善を受けて4月から段階的に減産を縮小してきた。8月の増産幅は6月と7月に続き日量18万8000バレルとなり、一連の増産による供給拡大は累計で約80万バレル近くに達する見通しだ。
背景には、米国とイランの暫定的な和平合意を受けてホルムズ海峡の航行が再開し、戦闘の影響で停滞していた原油輸送が回復基調にあることがある。イランと湾岸産油国の輸出は完全には正常化していないものの、船舶の往来は徐々に増加し、供給不足への懸念が後退している。一方で、中国経済の減速による需要の弱さや米国など非OPEC諸国の増産も重なり、国際原油価格は戦争前の水準まで下落した。指標となる北海ブレント原油は1バレル=70ドル台前半で推移し、市場では供給過剰への警戒感も広がっている。
OPECプラスは声明で、市場の安定維持を最優先とする姿勢を強調した。その上で、市場環境が悪化した場合には増産の停止や撤回も辞さないとし、今後も需給動向を慎重に見極めながら政策を調整する考えを示した。加盟国は8月2日に次回会合を開催し、9月以降の生産方針について協議する予定である。
もっとも、実際の供給回復にはなお時間を要するとの見方が根強い。米イラン戦争による油田や輸送設備の損傷、保険料の高止まりなどが生産拡大の足かせとなっており、各国が割り当てられた生産枠まで直ちに増産できる状況にはない。
市場関係者はOPECプラスが価格下落を抑えつつ市場シェアの維持を図る難しい舵取りを迫られていると指摘している。今後の原油需要や中東情勢の推移が国際エネルギー市場を左右することになりそうだ。
