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イスラエル軍、ガザ中部と南部を空爆、5人死亡

イスラエルとイスラム組織ハマスとの和平交渉が停滞する中、ガザ情勢は再び緊張を強めている。
2025年4月13日/パレスチナ自治区、ガザ市(Getty Images/AFP通信)

パレスチナ・ガザ地区で17日、イスラエル軍による空爆が相次ぎ、地元当局によると少なくとも5人が死亡した。攻撃は南部ハンユニスや中部デイル・アル・バラフなど複数地域で発生し、民間人を含む犠牲者が出ている。イスラエルとイスラム組織ハマスとの和平交渉が停滞する中、ガザ情勢は再び緊張を強めている。

医療関係者によると、ハンユニスでは警察関連施設付近への空爆で1人が死亡したほか、避難民テントへの攻撃でも死者が出た。さらにデイル・アル・バラフではアルアクサ病院近くに設置されていた炊き出し施設が攻撃を受け、少なくとも3人が死亡した。現場では多数の負傷者も確認されており、死者数はさらに増える可能性がある。

イスラエル軍は声明で、「差し迫った脅威となっていた武装勢力を標的にした」と説明した。また、最近の作戦でハマス幹部2人を殺害したと発表している。その中には「カッサム旅団」を率いる​アル・ハダド(Izz al-Din al-Haddad)司令官が含まれており、イスラエル側は2023年10月の越境攻撃に関与した重要人物だったとしている。ハマス側もアル・ハダドの死亡を認めた。

イスラエルとハマスは2025年10月に米国仲介による停戦に合意したが、その後も散発的な戦闘や空爆が続いている。停戦後もガザでは少なくとも870人のパレスチナ人が死亡したとされる一方、イスラエル側でも兵士4人が死亡している。双方は互いに停戦違反を非難し、恒久停戦・和平に向けた協議は難航している。

現在、カタールやエジプトなど仲介国を通じて間接交渉が継続しているものの、イスラエルはハマスの武装解除を要求しているのに対し、ハマス側はイスラエル軍の完全撤退を求めており、隔たりは大きい。加えて、イスラエルとイランの対立激化やレバノン南部での軍事衝突も中東全体の不安定化を招いている。

ガザ地区では長期戦によって深刻な人道危機が続いている。多くの住民が破壊された住宅から避難し、テント生活を余儀なくされているほか、食料や医薬品も慢性的に不足している。病院機能も著しく低下し、今回攻撃を受けた地域でも十分な医療体制が整っていないとされる。

停戦合意から数カ月が経過しても暴力の連鎖は止まらず、住民の犠牲は増え続けている。国際社会では双方に自制を求める声が強まっているが、情勢改善の見通しは依然として不透明なままである。

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