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エルニーニョ現象に備えるペルー、政府が非常事態宣言、災害発生前の予防措置

エルニーニョ現象は赤道付近の太平洋東部から中部にかけて海面水温が平年より高くなる気象現象で、南米西岸では平年を大きく上回る雨量をもたらすことが多い。
2026年2月23日/ペルー、南部アレキパ州、大雨による洪水が発生した現場(ロイター通信)

ペルー政府は2日、太平洋で発達するエルニーニョ現象に伴う豪雨や洪水、土砂災害の危険性が高まっているとして、全国796地区を対象に非常事態を宣言した。対象地域は全国の行政区の4割に当たり、首都リマをはじめ、クスコやアレキパなど広範囲に及ぶ。政府は災害発生前の予防措置を強化し、住民の避難やインフラ保全を迅速に進める方針である。

今回の非常事態宣言は60日間の期限付きで、各自治体や関係機関は通常よりも迅速な予算執行や資材調達が可能となる。政府は河川の氾濫対策や排水設備の整備、避難所の確保、救援物資の備蓄などを急ぎ、本格的な雨季に備える。災害対応を担う防災機関や軍、警察も動員され、危険地域の監視体制を強化する。

エルニーニョ現象は赤道付近の太平洋東部から中部にかけて海面水温が平年より高くなる気象現象で、南米西岸では平年を大きく上回る雨量をもたらすことが多い。一方、アジアやオーストラリアでは干ばつや高温を引き起こすなど、世界各地の気候に大きな影響を及ぼす。今年は国連世界気象機関(WMO)などが強いエルニーニョの発生を予測しており、各国で警戒が強まっている。

ペルーでは今年2月以降、沿岸部を中心に大雨による洪水や土砂災害が相次いで発生し、住宅や道路、橋梁などが大きな被害を受けた。河川の氾濫による集落の孤立や農地の浸水も報告され、各地で復旧作業が続いている。こうした被害が十分に回復しない中で新たな雨季を迎えることから、政府は早期の備えが不可欠と判断した。

専門家は気候変動によってゲリラ豪雨の発生頻度や強度が増す可能性を指摘している。都市部では排水設備が十分でない地域も多く、洪水リスクが一段と高まっている。山間部では地盤が緩みやすく、大規模な土砂崩れや道路寸断が発生する恐れもある。政府は2日、市民に対し、気象情報や避難指示を随時確認し、危険区域への立ち入りを控えるよう呼びかけた。今回の非常事態宣言は災害発生後の対応ではなく、被害を最小限に抑えるための予防措置と位置付けられている。

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