米国26年7月雇用統計、5.7万人増、市場予想大きく下回る
今回の雇用統計は連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策にも影響を与える可能性がある。
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米労働省が2日に公表した6月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者数は前月比で5万7000人増となり、市場予想の約11万5000人増を大きく下回った。雇用の伸びは前月から大幅に鈍化し、企業が依然として新規採用に慎重な姿勢を維持していることが明らかとなった。
一方、失業率は4.2%で、前月の4.3%からわずかに改善した。しかし、この改善は雇用環境の好転によるものではなく、求職活動をやめて労働市場から撤退する人が増えたことが主な要因とみられている。労働参加率も低下しており、雇用市場の実態は数字以上に弱含んでいるとの見方が広がっている。
業種別では、医療や専門サービス分野で一定の雇用増加が見られたものの、外食や宿泊などのレジャー・ホスピタリティ分野では大幅な雇用減となった。さらに、4月と5月の雇用者数も合わせて下方修正され、ここ数カ月にわたる雇用の勢いが当初の発表より弱かったことも判明した。
背景には、高止まりするインフレがある。物価上昇が続く中で企業は人件費や資材価格の上昇に直面し、その結果、新規採用を抑制する動きが続いている。また、消費者の購買力低下や先行きへの不透明感も企業心理を冷やし、積極的な採用に踏み切れない状況となっている。
賃金は前年同月比で3.5%上昇したものの、インフレ率を下回る伸びにとどまり、実質賃金は依然として圧迫されている。家計の負担増は消費の伸び悩みにもつながる可能性があり、景気全体への影響も懸念される。
今回の雇用統計は連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策にも影響を与える可能性がある。雇用の減速は利上げ圧力を弱める一方、インフレ率は目標を上回っているため、FRBは物価安定と景気維持の両立という難しい判断を迫られる見通しである。市場では、今後公表される物価指標や雇用関連データを慎重に見極めながら、金融政策の方向性を探る展開が続くと予想されている。
