ナイジェリア中部で部族間衝突激化、18人死亡、報復の応酬に
警察はこの衝突について、長年解決されていない二つの部族間の土地所有権を巡る争いが背景にあるとしている。
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ナイジェリア中部ナイジャ州で土地を巡る対立に端を発した部族間衝突が激化し、少なくとも18人が死亡した。警察が2日、明らかにした。それによると、暴力は週初めから続き、銃撃や放火が相次いだことで多数の死傷者が出た。中央政府は治安部隊を増派するとともに、地元当局を中心とする和解委員会を設置し、事態の沈静化を図っている。
警察によると、最初の事件は週初めに発生し、2人が殺害された。この事件をきっかけに報復の連鎖が始まり、数日後には武装集団が複数の民家を襲撃した。この襲撃で15人が焼死したほか、別の場所でも1人が処刑された。犠牲者の多くは民間人で、地域社会に大きな衝撃を与えている。
警察はこの衝突について、長年解決されていない二つの部族間の土地所有権を巡る争いが背景にあるとしている。農地や居住地の境界を巡る対立は以前から断続的に発生しており、今回も小規模な衝突が報復行為を招き、短期間のうちに大規模な暴力に展したとみられる。現地では警察と軍による合同パトロールが始まり、住民の避難支援や治安維持活動が進められている。
ナイジェリアでは人口増加や農地不足、気候変動による耕作地や水資源の減少を背景に、土地や資源を巡る対立が各地で繰り返されてきた。特に中部地域では農耕民や地域共同体の間で土地利用を巡る争いが頻発し、部族間の緊張と結び付くことで流血事件に発展するケースが少なくない。政府は仲裁や治安強化を進めているものの、根本的な解決には至っていない。
さらに、ナイジャ州は身代金目的の誘拐を繰り返す武装勢力の活動拠点としても知られる。農村部では武装勢力が住民に「税金」と称して金銭を要求するなど治安の悪化が続き、今回の事件とは直接関係しないものの、地域全体が慢性的な不安定状態に置かれている。事件発生の数日前には北東部で学生36人が誘拐される事件も起きており、治安悪化に対する懸念が一段と強まっている。
今回の事件は土地問題や民族対立に加え、治安機関の対応能力や地方行政の統治力の弱さといったナイジェリアが抱える構造的課題を改めて浮き彫りにした。政府は再発防止に向けて地域住民との対話を進める方針を示しているが、土地所有権の整理や地域間の信頼回復には長い時間を要するとみられ、平和の定着には継続的な取り組みが求められている。
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