◎スウェーデンの気候活動家、グレタ・トゥーンベリ氏は5月4日のオンライン記者会見で、「権力者たちは2015年のパリ協定で定めた地球の気温上昇を1.5度に制限する取り決めを諦めた可能性がある」と述べた。
ドキュメンタリー「グレタ・トゥーンベリ:世界を変える1年」に主演したグレタ・トゥーンベリ氏(Jon Sayers/BBC Studios/PBS/AP通信)

5月4日、スウェーデンの気候活動家、グレタ・トゥーンベリ氏は、「権力者たちは2015年のパリ協定で定めた地球の気温上昇を1.5度に制限する取り決めを諦めた可能性がある」と述べた。

トゥーンベリ氏は4日のオンライン記者会見の中で、「私たちは権力者たちの妥協を受け入れません」と強調した。「気候危機に苦しめられるのは私たち若い世代です...」

トゥーンベリ氏とフライデー・フォー・フューチャー運動に参加する10代の若者3人は、今年11月にスコットランドのグラスゴーで開催される国連世界気候サミットに先立ち、スウェーデンのステファン・ロベーン首相と会談した。

パリ協定は豊かな国と貧しい国の両方に、氷河を溶かし、海面を上昇させ、降雨パターンを変化させる地球の気温上昇を抑えるための行動を取るよう求めている。

国連の気候交渉チームは11月のサミットに向け、2030年までに温室効果ガスの排出量を大幅に削減するというコミットメントを強化するよう200カ国に要求している。

トゥーンベリ氏は記者団に対し、「物理の法則を妥協することはできない」と述べた。「温室効果ガスは地球を破壊しています。コロナや世界経済を言い訳にしても、地球の破壊は止まりません」

トゥーンベリ氏はスウェーデンから世界に広がった気候危機に立ち向かう運動とそれに参加する活動家たちに、より迅速な行動を要求する抗議に参加するよう促した。「私たちは悪者のように扱われていることをとても悲しく残念に思っています。しかし、権力者たちが不快に思うことをこれからも積極的に主張していきます。活動に参加していない人は、環境問題についてもっと真剣に考えてください」

「私たちは現在の快適な暮らしから離れなければなりません。そして、その責任を次の世代に負わせるべきではありません。地球を破壊してきた権力者たちは温室効果ガスのさらなる削減を推し進めてください。それは地球を破壊してきた人たちの仕事です。行動を起こさないのであれば、私たちは主張し続けます。私たちは学校に行き勉強したいと思っていますが、権力者たちの怠慢を見逃すことはできません」

ドキュメンタリー映画「I Am Greta」のワンシーン、グレタ・トゥーンベリ氏と活動家たち(AP通信/Hulu)
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