▽気象台は山火事が発生しているエリアを含む広い範囲に高温・乾燥警報を出している。チリの気温は連日40度近くに達し、45度に迫る地域もある。
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南米チリのボリッチ(Gabriel Boric)大統領は9日、同国南部の山火事が激化しているとして、2つの地域に避難命令を出した。
消防によると、中央部と南部の山間部で延焼が続き、これまでに1人の死亡を確認したという。
大統領府は声明で、「この避難命令は対象地域の住民86万人以上を保護することを目的としている」と述べた。
また大統領府は対象地域の住民に対し、速やかに避難を開始するよう促した。
さらに、それ以外の地域に対しても、不要不急の外出を控えるよう求めた。
現地メディアによると、死亡が確認されたのは84歳の女性。一度避難したものの、自宅に戻り、逃げ遅れたとみられる。
ボリッチ氏は8日、中央部と南部の2地域に非常事態を宣言し、夜間外出禁止令を発令していた。
ボリッチ氏は8日の記者会見で、首都サンティアゴの南方で山火事が延焼中であり、その大部分が人為的に起こされたものであると述べていた。
またボリッチ氏は警察当局が各地で捜査に当たっているとしたうえで、市民に対し、野焼きや屋外でのバーベキュー、花火などを控えるよう要請した。
気象台は山火事が発生しているエリアを含む広い範囲に高温・乾燥警報を出している。チリの気温は連日40度近くに達し、45度に迫る地域もある。
警察は今週末、この山火事に関連して5人を逮捕した。警察はこの数週間で放火犯を含む60人以上を逮捕したと報告している。
消防によると、1月末時点の山火事の焼失面積は300~400平方キロメートル。前年同月比で44%減となっている。
中部バルパライソ州では昨年2月、大規模な山火事により130人以上が死亡、1000棟の以上の家屋が消失した。