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ブラジル、アマゾン熱帯雨林に化学物質を散布した疑い、警察が家宅捜索

捜査当局によると、このグループは1万ヘクタールに及ぶ原生林へ化学薬品を空中または地上から散布し、樹木を枯らした後に伐採を進めていたとみられる。
ブラジル、アマゾンの開発エリア(Getty Images)

ブラジル連邦警察は4日、アマゾン熱帯雨林で化学薬品を散布して森林を枯死させ、牧草地に転用していた疑いがあるグループに対する大規模捜索を実施したと明らかにした。それによると、北部パラ州ウルアラ周辺で13件の家宅捜索を行い、関係者に対して証拠隠滅や環境破壊を防ぐための保全命令を出した。現時点で逮捕者は確認されていない。

捜査当局によると、このグループは1万ヘクタールに及ぶ原生林へ化学薬品を空中または地上から散布し、樹木を枯らした後に伐採を進めていたとみられる。森林を直接伐採する従来の手法とは異なり、薬品によって植生を弱らせることで違法行為の発覚を遅らせる狙いがあったとされる。伐採後の土地は商業目的の牧草地に転用され、牛の放牧に利用されていたという。

警察はこのグループが薬品の調達から散布、環境当局への虚偽申告や証拠隠滅まで組織的に関与していたとみて捜査を進めている。今後、環境犯罪、化学物質の違法使用、公文書偽造、犯罪組織への関与などの罪で起訴される可能性がある。薬品が散布された時期や森林破壊が行われた正確な時期については、引き続き調査が続いている。

アマゾンは世界最大の熱帯林であり、大量の二酸化炭素を吸収することから地球規模の気候安定化で重要な役割を果たしている。一方で、森林破壊が進めば温暖化の加速だけでなく、生物多様性の喪失や降雨パターンの変化を招き、南米のみならず世界各地の農業や生態系にも影響を及ぼすと懸念されている。

ブラジルでは近年、森林保護政策の強化によってアマゾンの森林破壊は減少傾向にある。土地利用を監視する団体によると、2025年の森林破壊面積は前年より23.5%減少した。しかし、それでも2900平方キロメートルの森林が失われ、その99%は農業や牧畜への土地転用が原因とされる。

政府は違法伐採や土地の不法占拠への取り締まりを一層強化する方針で、今回の摘発もアマゾン保全に向けた取り組みの一環と位置付けられている。

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